数多のファミリーヒストリー

ただいまわたくし、一応司法書士試験の受験生でもあるので、先取りOJTとして?司法書士補助者として事務所に勤務しています。


でね。相続の案件も受けるんですわ。これが、日々感情がバグって仕方がなくって。


なにがしかの資産をお持ちの方、に限られるのだろうけど、ご家族からの依頼を受けて、亡くなられた方の戸籍を全て集めて、法定相続人を特定し、法定相続情報一覧(※)を作成して~~、という一連の業務を請け負うのだ。


(※法定相続情報一覧、というのは、亡き人の戸籍を一通り集めて、法定相続人はこの人達ですよ、というのを1枚の紙に図にして、それに法務局のお墨付きを頂いて作成する書面。これがあると、分厚い戸籍の束をいちいち登記所や金融機関に提出して回る必要がないので、最初に作成しておくととても便利なのだ。図らずも私は、自分の父が亡くなったときにこれを自力で作成していたので、業務の理解に当たっては大変なアドバンテージになった。)


それでですよ。


この戸籍の収集というのが、もうね、すごいの。

ファミリーヒストリーよ本当に。

なんかもうね、ああ、色々な人生があるんだなって。


まあちょっと私がいちいち感情移入しすぎて、なんなら「それが花田の今後の課題」と先生方に指摘されるレベルなのですが(苦笑)。


たとえば、同じ人と二回結婚する方とか(最初戸籍の読み方が分からなくて狼狽した。結婚の都度新たに名前の欄が増えるので、最初見たときは下の名前が同じ別の女性と再婚したのかと思って、そんな結婚相手の選び方の趣味あるかよ怒、等と思ってしまって勘違いだったり。その人の父母の欄を見れば同一人物であることがわかるのだ)まあ連れ子とか養子縁組も普通にあるし。


配偶者の連れ子と暮らすってどんな気持ちなんだろうとか、同じ人と二回結婚する間にどういうドラマがあったのか、戸籍に載らなかった異性(異性とも限らないし)いたりするのかな、その人の気持ちってどうなるんだろうとか。


私は無資格なので直接お客様とお話しすることはまだ無いけど、そうやって書類上の歴史を知りながら、先生方から聞くその人達のお人柄の情報も加わって、一見めんどくさい感じのお客さんでも、その人をそうあらしめる事情が垣間見えるようなこともあって。

はーあ。ほんと、家族にまつわる歴史って、俯瞰で見たら、絶対的な悪人って、いないの。ほんとに。でもひとたび当事者になると、絶対に許せない人とか、感情ぐじゃぐじゃになって、辛くて、そこにお金も関係するなんて、なんだか、ほんとにね。やりきれないよね、って思うこともある。


いやなんなら先月の試験の直前に戸籍関係の勉強をしてるときにも、男が子供を認知しなかったらとか非嫡出子がとか読んで勉強どころじゃなくて涙目になったり、感情バグりまくりで。


・・・あ、だめですね、この調子でいくと自分が病みますね。笑


けど、それだけ人の人生にすごおおおおぉく興味があるって事なんです。


それに、辛いしんどいに持って行かれるばかりではなく、何より私自身が父の遺してくれたもののおかげでこんなにも人生の可能性を広げることが出来ていて、実際に思うように羽根を伸ばせているので、こと相続案件に関しては、そのありがたみや意義みたいなものは、身にしみてよく分かってる。という、私のような気持ちになるお客さんだって、同じくらい沢山居るはずなのだ。


仕事をこのままのスタンスでやってったらちょっと自分が壊れるんで、ほどほどにしますけど、人の人生に興味を持てるってこと自体は、私はすごく、自分の強みだと思っているわけです。


えーっと、勉強・・・細々と再開してるけど気合い入りませんね、補助者の立場に満足せずに、ちゃんと勉強しようね。私よ。

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