決戦は3月

はむちゃん、この度人生2度目のサークル参加をする運びとなった。
それを踏まえて、はむちゃんが日々の荒波に揉まれ全てを忘れて悲しきロボットになってしまう前に、今回は初めてのサークル参加の思い出を書こうと思う。


はじめては去年の7月。ちょこちょこ書いて載せていたSSをいろんな人に褒めてもらったことにテングになり、ついでに正気を失い、オンリーなら怖くないかもとサークルカットと本に載せるためのロゴを作って申し込んだ。
この時はむちゃん、一般参加でもイベントに参加したことが二回くらいしかなくて、今になって思うとよく申し込む決意したなと思う。仲良くしてくれたフォロワーさん(サークル参加たくさんしてる)が積極的にはむちゃんの正気を削ぎ落としてくれたのも大きい。ピエンすな。ピエンというのは中華料理用語で「そぎ切り」のこと。

はむちゃんには本を出すなら絶対に作りたいものがあった。A6サイズの同人誌、いわゆる文庫である。
というのもその時のカプの一個前にハマったカプでものすごくものすごくものすごく好きな作家さんがいて、はじめて二次創作の小説って楽しい!と思わせてくれた人で、その人が文庫で出していたからである。

その人のちいさな文庫を買うためだけに早起きして超並んで、ビッグサイトアホほどでかいなと思いながら買った。母にイベント行ったのに一冊しか買ってないの!?と驚かれた覚え。今思うとマジでもったいないことしたな〜ドドドスケベブックも買うべきだった。ここに書くな。で、帰って着替える暇も惜しくて、すぐベッドにもぐって一気に読んだ。文庫ってすごいですね。表向きは本屋で売ってるような小説なのに、ひらけば大好きなカプがいちゃついてっからなんか不思議で楽しかった。

ところではむちゃん今ドトールにいるんですけど、隣の席のオタク三人衆が“マジ”のオタトークを繰り広げていて辛い。オタクトークってなんでこんなに形式的なんですかね? 街中で見るオタク会うオタクほぼ同じ喋り方をしてる。もちろんはむちゃんも。自分、死、いいすか?笑
すみません、心のはむちゃんが爆裂オタトークに耐えきれなくて、iPhoneという媒体を通じてnoteに出てきてしまいました。ちょ、おま、出てくんなっつったろォ!?

そういうこともあって、どうしても文庫が憧れで無理やり文庫作りました。一般的には小説本ってA5サイズの二段組なんですね。はむちゃんはそれもコンパクトで読みやすくて好きです。
サークル申し込みも済み、とりあえず文章ファイルの作り方を調べるはむちゃん。この時のはむちゃんは知らなかった。まさかWardの設定と丸二日戦うことになるとは──

Wardがちょうどトイレいってるんで悪口、いいすか? いや悪口っていうかァこれははむちゃんの愚痴なんだケドさ、Wardってぶっちゃけうざくね? どうしてこっちでいじった設定を保持しない? 俺を……拒むのか?
例えば、文字の大きさ8.5ptだッッッつってんのに勝手に9にしやがったり。で、その理由を調べて対策するのに結構時間も労力もかかる。調べて出てきた対策をしても、気づけば勝手に戻っている。なんだァ? てめェ……。☆はむちゃん、キレた!!
結局どうしても8.5ptになってくれなかったので、その時の本は9ptになっている。印刷してわかったけど9ptてやっぱデカイのよね。だ〜からはむちゃん言ったしょ? 8.5ptがちょ〜どいいんだって……。ア! Wardお帰り! いやなんも話してなかったよ笑

あと文庫ってA5のやつにくらべて〆切が二週間くらい早い。今でも覚えてるんだけど、〆切を次の日に控えてる時点でまだ40pしか書けてなかった。予定は108p。煩悩か?書き上げた時がはむちゃんの解脱の時。
もう何度もダークネスはむちゃん(はむちゃんの内なる魂<ソウル>に巣食うダークネスなはむちゃんのこと。たけのこの里派。はむちゃんはきのこの山派)がA5にしちゃえと囁いてくる。その度にはむちゃんは平手打ちしてダークネスはむちゃんを黙らせた。野蛮〜これだからきのこの山派は……。今きのこの悪口言いました?
そんなギリギリの戦いをしていたのは覚えているけど、実は40pから先のこと、一切覚えてない。マジで覚えてない。急遽入れたおまけページをダカダカ作ってたのは覚えてる。
最後の句読点を打ってからノータイムではむちゃんの愛人であるAdobe Illustratorにうつり10分で表紙を作り、校正もしないまま入稿した。はじめて、「脱稿した〜」ってTwitterで呟いた。
はじめてのサークル参加って準備するもの多くて、たとえば机に敷く通称「布」。はむちゃん前日の深夜にギリで思い出してミシンで縫った。サイズ間違えてた。はむちゃん一旦死んだ方がいい。

いよいよ当日である。本当に机の下に本送ってくれてるのかなって心配すぎて胃が痛かったのを覚えてる。
でもちゃんと机の下にあって、知り合いも近くにいないから「本あった!!」なんて言えず、黙ったまま震える手で梱包を解いた。そこにはまごうことなく文庫本が入っていた。表紙がマットで、中身がクリームキンマリな文庫本だった。

結構な人が手に取ってくれて、わざわざ遠くから会いに来て買いに来てくれた人もいて、今までにないタイプの喜びを感じたのをはっきり覚えてる。冒頭で社会の荒波に揉まれて忘れる〜とかなんとか言ったけど、やっぱこれだけは一生忘れないかも。

そしてこれは入稿した直後の話だけど。
話を考えて、仕事中レシートの裏とかにセリフや展開をメモって、とりあえず100p以上書いて、原稿やべ〜とか呟いたりして、表紙も作って、入稿したって事実がほんとに気持ちよくて、限界まで寝てないのもあってはむちゃんはちょっぴり泣いた。はむちゃんが過去憧れていたその作家も、そういえばTwitterで苦しみながら原稿してたなあと思って、ジーンとなった。憧れだった人と同じことをしていると。
校正もしてないから誤字脱字あったし、小口のサイズ間違えたしすごく不恰好なんですけど、文庫作って本当によかったなと思います。サークル参加したのも。


思えばはむちゃん、新しいカプにはまるたびに新しいことをしている。ここからわかることは、はむちゃんは戦いの中で成長するタイプの主人公のライバルキャラだってこと。
たとえば人生で初めてはまったカプでは初めて同人誌ってやつをアニメイトで買ったし、次のカプでは初めてビッグサイトに行ったし、次のカプで初めて小説を書き、次のカプでサークル参加した←NEW!!
今回のカプの初めては、「初めての合体サークル」&「初めての遠征」。
二十歳超えてからちょっと泣き虫になったはむちゃんはまた原稿がつらくて泣いちゃうかもしれないです。でもはむちゃんがどんな同人誌を作るのかはむちゃん自身が今から楽しみだし、遠征もきっとすごく楽しいだろうと思います。

今回ももちろん文庫本の予定。
はむちゃんの「脱稿した〜」ツイート、どうか見てやってくださいね。

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