青空について考える

WACKの総本山とも言える『BiSH』があと2週間後には東京ドームをラストにもういない。半年前には人気上り坂にいた『26時のマスカレイド』も異例の渋谷という場所から掲示板にて人知れず解散が発表された。

どこか別の空間では、時間というものは我々が知っているようには振る舞わないかもしれない。ゆで卵が生卵に戻ったり、バラバラに割れた花瓶が綺麗な状態になったりするのだろうか。そういう変化は突然やってくるように思える。変化はいつも気づいたときには過ぎ去っていて、我々に在りし日の姿を蘇らせる。

乃木坂46公式ライバル『僕が見たかった青空』がお披露目になった。

女性アイドルグループと言ったら、秋元康大先生。『おニャン子クラブ』という僕が知らない時代から、既にスターターピストルは放たれていた。『AKB48』をはじめとする48系は歴史的大ヒットを果たし、“AKB48公式ライバル”として『乃木坂46』という第二の48系である坂道系が始まった。なかなか苦労期は長かったかもしれないが、今や歴史的アイドルに名を連ねる『乃木坂46』。その公式ライバルがついに始動したのだ。

日々色濃く変わり続ける日本女性アイドルグループ。『欅坂46』の改名の時代あたりから徐々にその予兆は始まりつつあった。アイドル戦国時代に一石を投じた人がいるとするならば、指原莉乃はその一人であるだろう。『=LOVE』『≠ME』を輩出し、そして昨年『≒JOY』が世に解き放たれた。その一方で『ラストアイドル』、『青春高校3年C組アイドル部』、『26時のマスカレイド』など、多くの秋元康プロデュースアイドルがまだ志し半ばで解散を余儀なくされた。明らかに乖離を見せたアイドル業界。秋元康は急速に“変化”というものを追い求めていた。WACKの渡辺淳之介は『BiS』から奇跡の復活を遂げた『BiSH』に大望を抱き、昨年には念願の紅白歌合戦にも出場を果たした。しかし、その『BiSH』ももう解散する。惜しまれつつ解散していったグループは数えきれないほどいるだろう。この解散の裏にはアイドル新戦国時代の幕開けが潜んでいるに違いない。

『乃木坂46』は1期生、2期生の全員が卒業する前に、5期生の加入があった。5期生にかける想いは選ばれたメンバーを見れば、ひしひしと伝わってくる。勝負だ。ここが時代の再スタートだ。一通り整地された更地に一輪の華が宿った。乃木坂46公式ライバルができあがるまでに『乃木坂46』をもう一ランク上げたかったのだろう。それが成功したのかは分からないが、少なくとも新しい風が吹いたことは紛れもない事実である。追いかけるように坂道系は新期生の加入が続いた。

変革は始まった。

『アンジュルム』ではサブリーダーを差し置いて、新リーダー(上國料萌衣)が抜擢された。

アンジュルム

ハロプロの伝統を引き継ぐ『Juice=Juice』。

Juice=Juice

『BiSH』の後継者と言えるだろう『ASP』。

ASP

『プランクスターズ』は過激を追い求め過ぎて、手に負えないところまでいってしまった。

プランクスターズ

変化を受け入れたくない、飾らずありのままで在り続けたいが決してそんなことはできない。



乃木坂46公式ライバル『僕が見たかった青空』

僕が見たかった青空

AKB48『青空カフェ』
AKB48『青空のそばにいて』
AKB48『青空よ 寂しくないか?』
NMB48『挑発の青空』
SKE48『青空片想い』
乃木坂46『何度目の青空か?』
乃木坂46『孤独な青空』
欅坂46『青空が違う』

“青空”にたどり着いたらしい。


新時代は既に始まっていた。 

これだって大きな新しい風だ。志し半ばの骨を折られた、いや折らざるを得なかった人たちの分まで期待を背負って欲しい。

渋谷凪咲、一強の時代に。
バラエティに華を咲かせて欲しい。綺麗な。
弓木奈於 はすぐそこにいる。


written by F

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