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2014年10月7日 ON THE TOWN 1部公演感想

シンプルな舞台装置、過度な演出もなく、身ひとつ歌ひとつで挑んでいるようなミュージカルだった。
坂本さんの伸びやかな歌声は、鼓膜に優しくて色っぽい。肉体美もさながら、佇まいもセリフ回しも、ナチュラルで美しかった。長野さんはセリフが1番よく聞き取れたし、私は、あんなコメディアンな彼を見たのは初めてだったから、とても新鮮に思えた。井ノ原さんは、本当に音楽が好きなんだなぁって思った。ミュージカルは久しぶりと言っていたが、ダンスも歌もお芝居も楽しそうで、イノッチの人柄が伝わってくる。
女性陣のパフォーマンスの高さ、高音の透明感。しなやかな身体は上品で、エロティックなシーンでも微笑ましく優しい気持ちになれる。素敵なおじさんたちとは言ってもジャニーズだし、アイドルなんだなぁ。
でも本当に素敵だった。上質なコメディ、完成度の高いパフォーマンス、あんなに激しく動いているのに、音程をずらさない歌唱力。重力を感じさせないフライング。キレのあるダンス。
あの歌の世界にずっと浸っていたかった。終わって欲しくなかった。

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