極私的肥後弁辞典。

熊本に縁もゆかりもないオトコの学びの記録。

ア行

「あいたこらどーし」あれ、これはすごい！
「あくしゃうつ」どうしようもない、あきれる
「あご」口、物言い（あごが立つ＝口が達者）
「あご叩く」まくし立てる、（つまらないことを）よくしゃべる
「あた」あなた
「あとぜき」扉を閉める
「あど」かかと
「あばかん」たくさん、しこたま（銭ばあばかん持っとるね）
「いっちょん」まったく・ぜんぜん（1つも）
「いひゅうもん（異風者）」変わり者
「ううばんぎゃあ（大番外）」おおざっば
「うっちぬ」死ぬ
「うろんころん」ウロウロ
「ええくらう（えぐる）」酔っ払う（泥酔）
「おおなく」仰向け
「おずむ」目が覚める、驚く
「おっぺしゃん」ブサイク
「おとし」ポケット
「おめく」大声を出す
「おもやい」共同で、一緒に

カ行

「かせする」手伝う
「かたる」仲間に入る・加わる（かてて！＝仲間に入れて！）
「カッターシャツ」Yシャツ
「がね」蟹（主にワタリガニ・サワガニ）
「がまだす」がんばる　←正しくは「仕事する」？
「からいも」サツマイモ
「からう」（ランドセル・バッグを）背負う
「げさかなー」「げさっか」品がない
「～（だ）けん」～（だ）から
「こすた」（自転車の）ブレーキ
「こっぱぎ」免停
「こゆい」濃い

サ行

「さしより」とりあえず（さしよりビール）
「～さす」～される（動詞の尊敬語）（第三者に対して使う）
「さるく」歩き回る、うろつく
「～さん」～へ（その角ば右さん曲がって）
「～しこ」～だけ、～限りにおいて全部（「あるしこ」「できるしこ」）
「しこる」かっこつける
「～しよらす」「～しよる」～なさる（「～さす」の進行形）
「しゃんむり」無理矢理にでも / どうしても / 絶対に / たくさん
「しょんなか」しょうがない
「すったくろ」ずるい人、悪賢い人
「せからしか」やかましい、うるさい
「ぞろびく」（裾の長い服などを）ずるずる引き摺る

タ行

「～たい」断定の語尾
「たいぎゃあ」とても
「だご」とても
「たまがる」驚く
「～ちか」～なのに（日曜ちか仕事せなん）
「ちゃんから」粗悪品（人にも使う）
「帳面消し」形だけしたことにすること
「つこける」つまづく
「つんのぼせる」のぼせる、熱中する
「てれーっと」ボーっと、ダラダラと
「～てろん」～とか
「～としゃがな」～すると
「～ど？」～だろう？
「どぎゃん」どのように（そぎゃん・あぎゃん・こぎゃん）
「とごゆる」ふざけたことを言う（とごゆっなよー）
「とつけむにゃー」とんでもない

ナ行

「なおす」片付ける
「なば」キノコ
「なばんごつ」とても、非常に（キノコがたくさん生えているように）
「～なっせ」～したら？（勧める）
「～なはる」～していらっしゃる（最上級敬語）（しこんなはる＝カッコつけていらっしゃる）
「なんさん」「なんさま」とにかく、なにしろ
「にくじ」いたずら、いじわる、わざと邪魔をする
「主（ぬし）」「ぬしゃ」お前
「ねぶる」舐める
「ねぶれる」刃物の刃先が潰れる、切れ味が鈍くなる
「ねまる」腐る
「のさん」よろしくない
「飲み方」飲み会

ハ行

「～ば」～を
「～はい」～してください（来てはいよ）
「～ばい」推理の語尾
「～ばってん」～だけど
「はわく」掃く
「肥後もっこす」頑固者、偏屈者
「ひだるか」腹減った
「びゃんびゃん」どんどん
「ふとか」大きな
「（穴が）ほげる」（穴が）開く

マ行

「まうごつ」とても
「まっぽし」ぴったり、ずばり
「まめる」口が回る（まめらん＝否定形で使うことが主）
「みりみり」きっちり、細かく
「むしゃんよか」かっこいい
「むぞらしか」かわいらしい（幼い子かご年配の女性以外には使わないのが吉）
「めんどくしゃー」面倒
「めんめん」それぞれ、バラバラ
「もっこ」傷（もっこを入れる＝相手のコマに傷をつける遊び）
「もとえ」母の母の家

ヤ行

「やおいかん」簡単でない、厳しい
「やがて」そろそろ、すぐに
「屋根替え」散髪
「やびゃー」やばい
「やんばなし」野放図、大雑把、後始末をしない
「よか」よい
「よな」阿蘇の火山灰（アイヌ語）

ラ行

「～らす」～していらっしゃる（敬語）（しこっとらす＝カッコつけていらっしゃる）
「離合」ギリギリすれ違う
「リバテープ」絆創膏

ワ行

「わいさーし」わー、すごい
「わさもん」新しいもの好き
「わじける」裂ける、自然に割れる
「～ん」～でない（好かん）（来ん）
「～ん」～の
「～んごつ」～のようだ
「～んちゃ」～しなくて（来んちゃええ）（焦らんちゃええ）

テレビ局

「NHK」　NHK
「KKT」　日テレ
「RKK」　TBS
「TKU」　フジ
「KAB」　テレ朝

参考文献・資料

中川義一編著『こらおもしろか肥後弁辞典』
タイチジャングル『どがん遠くに離れとっても』
熊本のみなさんからの口伝