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稽古考7  2021.5.31

■ 2002/04/17 (Wed)   寺谷師範(大阪合気会師範)  

一月の終わりに尼崎道場の寺谷先生の所へ、挨拶を兼ね稽古に行く。もう20年前になるが、三松禅寺に指導にお越しいただいていた大阪合気会師範で、入身外転換などをよく指導していただいた。

演武会などでは時々お会いしていましたが、稽古をつけて頂くのは19年ぶり。もう70歳を過ぎておられる筈なのに全然おかわりなく、以前と同じ真摯な指導に感服し、稽古を終えてきました。

その寺谷先生から、研鑽の参考になればと頂いた文章があります。よかったら皆様にも。と、承諾を得ておりますので公開します。私などは少年部を指導することが多く、この文章は肝に銘ず、です。

          平成拾四年年頭に当って    

                尼崎道場長 寺谷 淳       

                          (原文ママ)

1、合氣道に限らず一般に武道では「礼」を重んじる。所謂「礼に始まって礼に終る」であるが、それは合氣道に於ては日々の稽古時間の始めと終りに敬意を表わす挨拶だけのものではない。互いの礼の交流によって彼我一体となって相手の氣も己に流入してくる。相互の氣が一体となり和合して相手を自在に導くことが出来る。又終ってからの礼は自分以外の凡てのもの我が師と考えるから、相手が師、先輩の場合は勿論のこと仮令同輩、後輩、将又子供であっても尊敬と感謝の念を忘れず、これを言葉と態度で顕さなければならない。次に日々の稽古で重要なことは1、合氣の中身を充分に研鑽することが大切で単に形、型の習熟で満足してはいけない。個々の技の型がいくら正確に美しくできたとしても、それはただそれだけのものに過ぎない。真の合氣即ち宇宙大自然の琴線に触れる武は出来ない。

2、個々の技の稽古に於ては、そのそれぞれの持つ理合をよく吟味して行うことで真剣にしてより効率的な稽古が出来る。でなければ無駄な動きをして却って隙をつくってしまうことがある。

3、凡て光を放つ技を行うべし。その為には心氣体一致した動きを行い、又のんべんだらりでなく、遅速強弱大小それぞれ時に応じて使い分けることが肝要と心得よ。

                             以上


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