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稽古考12

■ 2002/11/30   「間合い詰めに入り身」考

時折、有段者でフェイントをかけ間合いを詰めて正面打ち、或いは、突きを繰り出してくる人がいます。その際、間合いを開けようと、後ろへ下がったり、また、びびってしまいフリーズしてしまったりする。

合気道の稽古法は約束稽古が前提なので、滅多に(絶対に)正面打ちから横面に来る事はない。また、自らが技の「おこり」を、或いは「さそい」をするものとするなら(先を取る)、相手が間合いを詰めたその時点で、技はもう始まっているのである。これは先を取られた事になる。躊躇することなく入り身をする。避ける(捌く)必要はない。相手が約束稽古時の間合いを無視して来ているのに、こちらが義理堅く「約束間合い」に拘る必要は全くない。兎に角、前へ出る事、

確かに「後の先」を取る為に捌く事はある。通常であればそれも合気道の技にもってゆく為の稽古法です。が、しかし、恐らく、フェイントをかけ間合いを詰めてくる相手は、当然どのように捌くかを知っており、その方向にも来る。無用な「捌き」は、相手に余裕を与えてしまう事になりかねない。

私は、そのような相手には必ず、即、入り身(そして時には当て身の型)で応じます。それが、「間合い詰め」の変則打ち(突き)に、余裕を与えず、己が「後の先」を取る手法だと考えています。一度試してみてはいかがでしょうか。


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