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医療経営・管理学専攻への入学を振り返る

この記事は九州大学医療経営・管理学専攻22期 Advent Calendar 2022 20日目の記事です.

 こんにちは。私は約20年目の内科医です。早いもので入学から約8ヶ月が経過しました。機会を頂きましたので、入学の動機と入学後の生活などを振り返ってみようと思います。講義の概要は、同期生の皆さんがご紹介くださっていますので、個人的な背景や感想を中心に記しています。

 ちなみに12/20は、シーラカンスの日だそうです。「VUCA」の時代に「変わらない」ことの意味とは・・・など、入学前には思い付きもしなかったことを考えながら、今日もレポートに追われています😵‍💫それでは、お酒のつまみにどうぞ〜

自己紹介


 関西の大学を卒業後、初期研修では、当時まだメジャーでなかった「スーパーローテート研修」を選択し、故郷を離れて福井県でH先生の「愛のハリセン」を受けながら育ちました。体力と根性には自信があります(笑)
 初期研修後は、総合診療科に所属していた期間が長く、研修医教育のほか、様々な職種の方々と一緒に仕事をする機会に恵まれてきました。総合内科専門医のほか、サブスペシャリティとして感染症専門医、約1年前には臨床検査専門医(日本では希少種)も取得しており、比較的興味の幅が広い方だと自覚しています。

 大学院に入学した2022年度からは、勉強の時間を確保したかったため、働き方を変えました。週に1.5~2日は内科・感染症科の臨床医として民間病院にて勤務し、1日は保健所にてアルバイト勤務しています。保健所ではSARS-CoV-2 対策の部署に所属しており、SARS-CoV-2流行状況に応じて、勤務日数・時間が増減するという特異な勤務形態です。残りの平日2日間(+土日)を、大学院での講義に参加する時間として確保しています。

入学志望動機


 臨床一本で働いてきた私が、大学院進学を選択した理由は大きく2つあります。

 一つ目は、データを扱えるようになるためです。
 感染症専門医として働く中で、感染管理に携わり、周囲を説得するには根拠をデータで示す必要があること、臨床検査領域の専攻医として研修する中で、技師さんと協働するにはデータを扱えるようになることが必須であると実感したことがきっかけです。学会主催のセミナーなどに参加して習得を試みましたが、まるで歯が立たず、腰を据えて勉強する必要性を感じました。

 二つ目は、医療職のキャリア継続や復職支援に興味を持ったことです。
 医療機関での勤務中に周囲のスタッフが出産や育児、その他の理由で現場を去る場面に数々立ち合い、自身も出産・育児で働き方を変えることになった経験があります。医療機関における経営や管理に関する知識、および労働に関する法や行政の動向をupdateする方法を身につけた上で、「誰もが働きやすい環境」の整備を提案できるようになりたいと考えています。

入学後の生活


 2度目の大学生としての生活になりますが、皆さんが書かれているように、様々な背景を持つ同期生との会話は、本当に刺激を受け、視野が広がります。講義を離れた場面でも、学びが満載です。前期は専らオンライン講義でしたので、学生間ではSlackやLINEでのやり取りが多かったのですが、後期に入って対面講義やグループワークの機会が増えると、より顔の見える関係になってきて、縦横の繋がりが広がっていくのを実感しています。

 課題は、想像以上にハードです。特にレポートや課題の締め切りに追われる日々は、今までの学生生活の中でも1、2を争う忙しさと言えます。(この原稿を書きながらも、先週突然発生したレポート課題の迫り来る締め切りに、変な汗をかいてます・・・)それでも、学んだことを「形」にした時の達成感は、何者にも代え難いです。

 ゼミは、入学の動機でもあった「データを扱える」を第一目標に、数多くのデータベース研究を手掛けておられる福田研究室の門をたたきました。同期生で希望者が多いことは、何となく感じておりましたが、蓋を開けると9名!!先生、よくぞ引き受けて下さいました、という感謝しかありません。短い期間ですが、臨床医としての特性や自身の背景を活かして貢献したいと考えています。

 日常生活では、子供が小学校入学のタイミングであり、一挙に色々なことが変わった年でした。いわゆる小1の壁を痛感し、こども園ってありがたい存在だったなとしみじみ思う日々です。夫婦ともに実家が遠く、典型的な核家族の我が家では、家族のスケジュール調整は必須です。次々にやってくる「想定外」の出来事に、自分自身のタイムマネジメントスキルは、少なからず向上したのではないかと思います。また、多少のことには動じなくなりました。年齢のせいかも?!

これから


 気づけば大学院生活も1/3が過ぎてしまいました。ここで得た学びを、これまで自分を育ててくださった皆様に還元できるよう、アウトプットの方法を模索しながら、日々精進して参ります。
 卒業してしまうと、先生方にも同期生にも直接会える機会は殆どなくなるかもしれませんが、これだけOnlineが普及した世の中なので、様々な形で繋がることが出来ると期待しています。皆様、これからもどうぞよろしくお願い致します。
 そしてこれから受験・入学予定の皆様、共に学べることを楽しみに、お待ちしております!


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