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ピグマリオン効果を上手に活かそう!人を育てる上手な活用法とは?
皆さんこんにちわ!まっきーです。
皆さんは「ピグマリオン効果」という言葉をご存じでしょうか?実はこれ、人材育成や教育に効果を発揮する考え方です。
その内容について、記事にしていきます!
ピグマリオン効果とは?
まずは「ピグマリオン」という聞きなれない単語から説明します。
「ピグマリオン」とは人名です。そして誰かというと、ギリシャ神話に登場する王様の名前です。
ピグマリオンは自分で彫った女性の像に恋をする。そして、ピグマリオンは恋をしたその女性の像が、いつか本物の女性になることを期待し、その様子を見た神様が女性の像に命を与えた、という話がベースです。
ギリシャ神話だから随分と前の話(紀元前)ですね。
注目なのは、ピグマリオンが「女性の像が本物の人間になる事を期待した」ことと、それを神様が叶えたと言う点。
このギリシャ神話が由来となり「期待をかけることで結果が得られる」ことを「ピグマリオン効果」と言うようになります。
人材育成や教育にどう活かすか
では、この「ピグマリオン効果」は、実際にどのように活かすのでしょう?
それは、期待していることを明示的に相手に示すことによって、その能力をより引き出すことが狙いです。
では「上司からすごく期待しているよ!」と声をかけられた新人Aさんと上司から期待されている事を明示されていない新人Bさんがいた場合、結果にどう影響するのでしょうか?
この「ピグマリオン効果」から答えを言うと、以下のような結果が想定できる事になります。
・Aさんは上司の期待に応えたいという想いから、いつも以上に頑張った。
・Bさんは上司に特に期待されていないため、特別に頑張らなかった。
つまり「人は期待されている時の方が、より高い能力を発揮する」という事になりますね。
しかし、人の能力がそれだけで急に変動するとは思えません。
そのため、ピグマリオン効果の本質は『本人のやる気(モチベーション)を上げる効果がある』という事でしょう。
返報性の原則に似ている作用
この「ピグマリオン効果」って、以前記事にした「返報性の原則」の応用かも知れませんね。
返報性の原則とは、人から受けた施しに対して、それに応えようとする心理現象のことを言います。
※返報性の原則が気になる方は、こちらの記事を参照ください。
ピグマリオン効果は「期待されている」という事実に対して、それに対して「応えたい」と考えることで成果が上がる。
相手の想いに対し、それに応えようと行動するのだから、本質としては「返報性の原則」そのまんまですよね。
さて、そんな人間の心理を上手く使った「ピグマリオン効果」ですが、これとは真逆の効果というのもあって、それを「ゴーレム効果」と言います。
ゴーレム効果とは?
他人から期待されると「ピグマリオン効果」によって成果が高まる、という状況に対し、他人から全く期待されずに、その成果が落ちる事を「ゴーレム効果」と言います。
ゴーレム効果が人材育成の際に起きると、対象者は「自分は期待されていない」と感じ、仕事の質が上がらなかったり、成長が遅くなったします。
これは、マズローの5段階欲求の中の「承認欲求」に通じるものがありますよね。
マズローの5段階欲求とは、人間の欲求を5段階のピラミッドのように構成されているとする心理学の理論のこと。
マズローの欲求5段階説によれば、人間の欲求は「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の5段階になっており、それぞれの欲求が順番にピラミッド状の序列になっている、という理論です。
※マズローの欲求5段階説は、機会があれば記事にします。
このうちの「承認欲求」は、「他者から尊敬されたい、認められたい」と願う欲求のこと。
つまり「期待されてない」「認められていない」と感じると、成果が落ちると考える「ゴーレム効果」と同じですよね。
まとめ
教育にしろ人材育成にしろ、人を育てるという事はとても大変な事ですよね。
なんせ、相手も感情のある人間。十人十色だし、マニュアル通りに進まない事も多々あるでしょう。
その中で、その人の能力を上手に引き出すのは、とても難しい事ですよね。
しかし、この「ピグマリオン効果」を上手に活用しつつ、「ゴーレム効果」に陥らないように注意して人を育成するのは、心理学という観点からも教育上で非常に有効だと思いました。
ただし「過度な期待」は逆に不要なプレッシャーを与え、悪い作用を引き起こすこともあり注意が必要です。
そのためピグマリオン効果を正しく理解し上手に活用することが、教える側に求められるの事なのだと思います。
私自身も、仕事の中で活用できればと考えています。
以上、ピグマリオン効果についてでした!
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