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コミック版『ザ・ゴール』を読んだ感想

こんにちわ、まっきーです!今回は『ザ・ゴール』のコミック版を読んだ感想を記事にしていきます!

『ザ・ゴール』とは

『ザ・ゴール』は物理学者エリヤフ・ゴールドラットが著述し1984年に出版されたビジネス小説。ゴールドラットの意向によって日本語翻訳版の出版は2001年まで許可されなかった。 2014年時点では、全世界で1000万人を超える読者がいるとされ、2001年に発売された日本語版も68万部を超えるベストセラーとなっている。(Wikipediaより)

内容

機械メーカーの工場長である主人公の新城五郎(あらき ごろう)を中心として繰り広げられる工場の業務プロセス改善を主題にした小説のマンガ版です。マンガであるため非常に読みやすくなっているのが特徴です。

この本では、「制約理論」と「5つの集中ステップ」を活用する事で、工場を立て直していく様が描かれていました。

制約理論(TOC:Theory of Constraints)とは

ボトルネックを継続的に改善し、システムのパフォーマンス向上を実現するための理論の事を指します。

制約理論では、企業のゴールは『将来に渡ってお金を儲け続けること』であるとしています。そしてゴールを達成するためには、ボトルネックを継続的に改善する必要があり、そのプロセスを示したものが「5つの集中ステップ」であるとしています。

5つの集中ステップ

「集中の5段階」は、以下の5つのステップを指します。
①システムの制約条件(ボトルネック)を見つける
②制約条件(ボトルネック)を徹底活用する
③制約条件(ボトルネック)以外のすべてを制約条件に従属させる
④制約条件(ボトルネック)の能力を高める
⑤制約条件(ボトルネック)が解消されたら①に戻り繰り返す

これ、仕事でよく使うPDCAサイクルに似ていますね。因みにPDCAとはPlan、Do、Check、Actionのことですね。これを継続的に行う事がPDCAサイクルですが、上記の「集中の5段階」も同じ様にサイクルして継続的に改善する事が重要だという点も同じですね。

物語としても面白い

作中では、ジョナと言う名前のイスラエル人の物理学者が、工場閉鎖という危機に直面した主人公の新城五郎に対して、上記内容に即したヒントを少しずつ与えていきます。

新城は、与えられたヒントを基に自分の工場に当てはめ、悩み、時には工場のみんなに相談しながら、少しずつ問題の解決をしていく、というストーリーになっている。

よくあるストーリーではありますが、悩みつつも解決先を見出し、最終的には工場閉鎖の危機をバネに、僅か3か月程度で社内一の工場にしていくまでの過程を面白おかしく描いており、単純に物語としても面白い。

答えは自分で見つけるもの

作中では、ジョナは常に新城に対してヒントを与えるものの、答えは自分で見つけるよう、常に細心の注意を払っているように見える。”答えは自分で見つけるからこそ意味がある”。実際、著者のエリヤフ・ゴールドラットは、以下の信念を持っていたようです。

エリヤフ・ゴールドラットの信念

学ぶことの最大の障害は答えを教えることではないか?それは、自分で答えを見つける機会を永久に奪ってしまうからである。自分で理論的に考えて、答えを見つけ出すのが、人が学ぶための唯一の方法だと私は信じている。

人が考えるようになるためには、命令形の『!』マークよりも、疑問形の『?』マークの方が遥かにいい

まさに本書の主人公の新城は、上記のエリヤフ・ゴールドラットの信念のとおり、答えを自分自身で見つける事により、工場と共に自分自身の成長に成功している。

全ての人にあてはまる言葉

本書では、適切にジョナが「ヒント」を与える事で、新城は悩みながらも答えを見つけ出す様が描かれていました。これはきっと全ての人に当てはまる事かも知れませんね。

ついつい面倒だからと考える事を放棄し、ただ「答え」のみを求めてしまっている自分が居るのかも知れません。もしかしたら「答え」を求める事すら放棄している人も居るかも知れませんね・・・?

私なりの解釈

上記に書いた制約理論は一種の「道しるべ」だと思いました。実際にその道を歩くのは自分だし、どんな道かは実際に歩いてみないと何も分かりません。だから歩くことを止めない人だけが、最後に「ザ・ゴール(目標)」たどり着ける。当たり前の話ですよね。

しかし「道しるべ」がないと、「ザ・ゴール(目標)」とは全く違った方向に歩き始め、むしろ「ザ・ゴール(目標)」から遠ざかってしまう可能性もあります。そうならないための「制約理論」だと思いました。

内容的に1度読んだだけでは理解できない部分もありましたが、何度か読んで行くうちに理解できるようになります。工場という中での話ではありますが、恐らく仕事をしている多くの人にとって、何かしらの”気付き”になるのではないかな、と個人的に思います。

興味のある方は、是非一度読んでみてください!



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