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【ローボール・テクニック】「一貫性の原理」の応用②

みなさん、こんにちわ!まっきーです。今回も最近知った、マーケティング用語を自分の勉強のためにも記事にします!

前回は、一貫性の原理を応用したテクニックである『フット・イン・ザ・ドア・テクニック(段階的要請法)』について解説しました。今回は、もう一つの応用テクニックである『ローボール・テクニック』について解説したいと思います!

※未読でしたら、ぜひ下記の記事も併せてお読みください!

ローボール・テクニック(特典除去法)

ローボール・テクニック(特典除去法)は、最初に「激安」「半額」といった相手の意識を引くような好条件を提示して相手に興味を持たせ、その後に好条件部分を取り除く(例えば該当商品を購入するためには、実は何等かの条件がある事を後から説明する)方法です。

一度詳しい説明などを受けてしまった後になると、消費者は「ここまで説明してくれたのだから、何か買わなければ気まずいな…」と考えてしまい、つい何かしらの買い物をしてしまう可能性が高くなります。

言葉の由来としては、はじめは相手が「取りやすい球」でキャッチボールを始め、少しづつ相手が取りにくい球(高めの球や速球)にしていけば、相手はそれに合わせて無理してでも捕球しようとする、という意味合いがあります。

実際の利用例①

私は不動産関連の仕事をしていたため、不動産を例に出します。不動産でこのテクニックを利用したものに「おとり物件」というものがあります。

これは、実際に広告効果の高い人気物件を、実際は契約済みで契約できない状態なのにそれを伏せ(または取り下げる作業をわざと遅らせて)広告に載せたままにする。そうすることで、消費者からはまだ販売中であるかのように見せかける手法です。

実際に部屋を見に行くと「すいません、その物件は他の方で契約が決まってしまいまして…」と説明する訳ですね。こうなると「じゃあ、せっかく来たんだから、他にどんな物件があるか見ていこうかな」ってなりますよね。

実際の利用例②

もっと身近なもので、以下のような広告を良く見かけますよね?これらはビジネスで頻繁に使われる代表的なローボール・テクニックです。

①「70%OFF!大バーゲン実施中!
  →お店に足を運んでみたら、実は70%OFFは一部の商品だけだった。

②「毎月の通信料が2年間無料!
 →「途中解約すると高い違約金を取られる」「特定のオプションが必須」
   などの条件付きだった。

上記の例の通り、このテクニックはビジネス上でもかなり頻繁に使われています。

乱用は避けたいテクニック

ローボール・テクニックは集客効果がかなり高い手法ですが、使い方によっては消費者側は納得がいかなかったり、だまされたと感じたりすることがあるため、複数回続けると信頼を失ってしまう可能性があります。顧客と長期的な信頼関係を構築したい場面には適さない方法ですね。

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条件が変わっても購入してしまう心理

ローボール・テクニックは「一貫性の原理」が作用すると説明しましたが、実は他にも2つの心理作用も働くため、より効果が高いテクニックと言えます。詳細ついて、簡単ではありますが説明しますね。

①自分を納得させる『認知的不協和理論』
②費やした時間や労力がもったいないと感じる『コンコルド効果』

認知的不協和理論

人間には、「自分の行動を肯定したい」という欲求があります。理想と現実にギャップがあった場合は、何とか自分を納得させる理由を探そうとします。これを心理学的に「認知的不協和理論」と言います。

例えば、部屋探しをして契約した物件の家賃が想定より高くなってしまった場合「その分部屋が広くなったからいいか…」と、家賃が高くなった事を正当化しようとする心理の事です。

コンコルド効果

費やした時間や労力がもったいないと感じる」効果のことを指します。

上記の例を使って物件探しを例にすれば「1日かけて物件を内見して回ったのに、このまま契約せずに帰ったら時間が無駄になる…」と考えてしまう心理の事です。

1日かけて物件を見て回った事実は、より良い物件を選択するうえで必要な時間であると個人的には思いますが、費やした労力と結果を天秤にかけて、上記のようについ考えてしまうんですね。

まとめ

今回は、ローボール・テクニック(特典除去法)という、ビジネス上でも我々の生活上でも良く見かけるテクニックと、「認知的不協和理論」や「コンコルド効果」が発揮される事で、このローボール・テクニックがさらに効果を強める、という事実があることを学びました。

至る所で使われているローボール・テクニック(特典除去法)ですが、「あ、これもローボール・テクニックだな」と認識できることで、自分の行動を一歩引いた目線で見られるようになり、より冷静な判断をする手助けになるかもしれません。

さて、次回は一貫性の原理を応用した3つめのテクニックである「アップセル/クロスセル」について記事にしますね!

今回は少し長くなりましたが以上です!

※よかったら、以下の記事も引き続きお読みください!


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