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ルーキー達の1日

▼最初の課題は?

 4月14日(日)、新1・2年生だけで京都相楽ヤングとの練習試合のため、桜の花びらと花粉の舞う和束グランドに遠征に出かけました。Jr(2年生以下)SJr(1年生)でそれぞれ2試合ずつ行われるため、全員に出場機会がある程度確保できるなとイメージしつつ、1日の選手起用を何となくシミュレーションしてグランド入りしました。到着後すぐに一日の流れを選手に伝達し、どのタイミングで何をすべきか自分達で考えて行動するよう指示。適度にアドバイスはしながらですが基本的には放置し、誰がどこでどんな動きをするのか観察してみることにしました。
 予想の範疇ですが、本来動いて欲しいタイミングよりワンテンポ遅れます。そんな中でも行動の先頭に立っている選手や、塊で動くのではなく、自分の判断で周りと違う動きが出来る選手もいます。自分達の準備をしっかりやりながらも、視野を広く持って周囲を観察すること、次の行動を予測することをまずは心がけて欲しいですね。そうすることで洞察力や対応力は自然と磨かれていくと思います。当面は「指示待ちからの脱却」が最初の課題と言えそうです。
 今は何をするにも先輩の後を追いかけて動いていますが、GWが明ける頃には先輩達より先に行動できるようになりましょう。

▼成長する選手

 試合の中のことを挙げればきりがないのですが、本質的な部分でここは見過ごせないなという部分があったので、ここでリマインド用に残しておきます。
 試合中には予備キャッチャーという役割があります。各回の準備投球を受けたり、登板予定の投手の相手をしたりするのですが、キャッチャーをするしないに関わらず、手の空いている選手で補うサポートの役回りです。Jrの試合中、数名の1年生に対して予備キャッチャーを依頼したのですが、全員が無反応でした。ここからか感じた大きな課題が2つ。

 ①試合が出来るまでにどれだけのサポートがあるか気づけていない

 ②複数人に対しての指示を自分事として捉えていない

ということ。
 ①に関しては、グランド外のことも含め、本当にたくさんの人達の大小様々なサポートによって試合が成立しています。その中でもベンチにいる選手は、フィールドの9人以外では最も試合に影響を与えることが出来る位置にいるということを忘れてはいけません。9人がベストのプレイが出来るようサポートすることはもちろん、ひとつの声掛けが勝敗を左右することもあります。ベンチにいてもプレイヤーであるという意識は、この先必ず持ち続けて欲しいです。(ベンチで下を向いてる選手はいてもいなくても一緒ではなく足を引っ張っている)
 よく、「感謝の心を持ちましょう」と言いますが、こういった部分に意識が行き始め、小さなことに気付けるようになることで「有難い」という感情が芽生え始めるのだと思います。気付ける力を磨くことで感謝の心も育つのではないでしょうか。
 ②に関しては、成長するために極めて重要な部分です。
今回のようなケースが発生した背景には、各々に「誰かがやるだろう」という心理がはたらいたことが想像できます。団体競技は周りの足りない部分を誰かが補えるという素晴らしい一面がある一方で、責任が分散しやすいのも事実です。捉え方次第でメリットにもデメリットにもなり得ます。ささいな出来事のように見えるかもしれませんが、これを象徴するような場面であると感じたので、試合中でしたが1年生を集合させて話す時間を取りました。この時の受け止め方に関しても

 ①   他人ごととして聞いている
 ②   チームのこととして聞いている
 ③   自分のこととして聞いている

に分かれていると思いますが、言うまでもなく成長が速いのは③で捉えることが出来る選手です。試合の中でのことも同様に、試合に負けた時やチーム内でミスが出たときに、自分に何が出来たか?これから何が必要か?を考えられるようになって欲しいですね。
 一見自分に関係ないように見えることでも、人ごとではなく「何事も自分事として考える」ことが成長を促してくれます。

▼オールドルーキー

 新1年生に交じって、2人のオールドルーキーが奮闘していました。年齢を重ねるほど、新しいことに挑戦する気力は減退していくものですが、1日でレベルアップするぞという思いがひしひしと伝わるお二人の姿を見て自分ももっと勉強せねばという思いになりました。

 積み上げてきたもので勝負しても勝てねえよ
 積み上げてきたものと勝負しなきゃ勝てねえよ  (by竹原ピストル)

新1年生の躍進を期待させる一日、たくさんの刺激と気づきをくださった京都相楽ヤングの選手・指導者・関係者の皆さま本当にありがとうございました。

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