見出し画像

Good Gameは成長の種

▼ウイルソン旗争奪東関西1年生大会
 ヤングリーグでは3年生まで出場できるレギュラー(Re)、2年生まで出場できるジュニア(Jr)、1年生と女子選手が出場できるスーパージュニア(sJr)、それぞれの枠組みの中で大会が実施されます。夏休みの締めくくりとして8月26・27日にスーパージュニアの大会が実施されました。ホークスの1年生にとっては、トーナメント戦で行わる唯一の大会となるので、本当に楽しみにしているのが選手からもビシビシと伝わっていました。
 チームとしての目標はベスト4進出。どれだけやれるか未知数ですが、勝ち進むことができれば準々決勝で全国大会常連チームとの対戦が待っているという組み合わせ。ここまで勝ち上がれば全国レベルを体感できる試合になるはずなので、準々決勝を突破しようという目標を全員で共有して挑みます。

▼1回戦 和歌山ホークスヤングvs大阪狭山ヤング
 初戦は普段から親交の深い大阪狭山ヤング。しかしながら、今年の1年生はまだ対戦がなく、お互い手の内が分からない状況での対戦となります。大阪狭山ヤングさんは多くの女子選手が活躍されているチームで、ホークスも2年生の女子選手が登録されていることから、女子選手対決も見どころの一つです。
 というわけで、ホークスの先発は中本。初戦の緊張もあってか、初回こそ不安定な立ち上がりで2点を先制されますが、2回以降は安定した投球を見せて4回を2失点。先発の役割りを果たします。


 攻撃陣は初回の2失点にも焦ることなく、1回の裏にしっかり1点を取り返し、2回に7点のビッグイニング。初回に1点をきっちり取り返して流れを渡さなかったところが良かったですね。2死3塁からタイムリーを放った西尾は良い仕事をしてくれました。


 中本の後を受けたのは菅野。おちついてストライクを淡々と投げ込みます。公式戦の緊張感もあったと思いますが、1失点で5・6回を投げ切りました。


 6回を終えた時点で制限時間を迎えゲームセット。初戦を突破することが出来ました。この試合で目を引いたのは阪口の打撃内容。ここまでは投げることに関しての期待が高かった選手ですが(打つ方は正直あまり期待していなかった)、良い打球を打っていました。


▼2回戦 和歌山ホークスヤングvs滋賀ヤングスターズ
 大会2日目、勝てば2試合のダブルヘッダーです。この日の目標は1勝ではなく、あくまで2試合を勝ち切ること、現段階で軸となる2人の投手は2試合目に登板と決めて挑みます。


 後攻のホークスは1回裏に1点を先制、2回表に1点を奪われるが、3回裏に2点を奪います。阪口・天野の三石バッテリーは4回を1失点でおさえ、4回終了時点で3-1と2点のリード。しかしながら、プレイの内容は、準備の声掛けが出来ていない、際どいタイミングでのスライディングを怠る、不要な守備妨害など良くないミスを多発しています。


 そうなると当然流れを自ら手放すことになります。2番手西尾が6回につかまり2失点。6回表終了時点で同点、残り時間を考えるとこのイニングで終了の可能性が高く、点を取れなければ抽選という6回裏の攻撃に入ります。


 何としても自力で決めたい攻撃、岡本、北岡が出塁しパスボールでの進塁もあって1死2・3塁のチャンス、この時点で制限時間は超えていたので1点取ればサヨナラの場面です。ここで3番工藤、2ストライクと追い込まれたところから際どいボールをファウルにしながら、しぶとくライト前に運んでゲームセット。状況を理解し強振することなく勝ちを呼び込んだ良い内容の打席でした。



▼3回戦(準々決勝)和歌山ホークスヤングvs兵庫伊丹ヤング
 何とかたどり着いた兵庫伊丹ヤングとの対戦、午前中のようなミスをすると一気にワンサイドゲームに持ち込まれてしまいます。そして何より、気持ちで引いてしまうと終わり、全員で戦う意志を確認して試合に入ります。


 重要な試合の入りでしたが、いきなり先発の冷水がつかまります。先頭から6連打を浴びて1回表に5失点。観ている側には太刀打ちできないのでは、という不安がよぎったと思いますが、選手達には不思議と「始まったばかり」「1点ずつ返していけば何とかなる」という空気がありました。1回裏、相手のミスもありましたが、つなぎにつないで4点奪い返します。


 いろんなパターンを予測して試合に入りますが、正直、想定していなかった展開です。2回以降も冷水が通用しないようだと、次の打ち手が厳しい状況になりますが、冷水は2回・3回を無失点に抑えます。伊丹は積極的に盗塁を仕掛けてくるチームですが、キャッチャー工藤が2補殺、完全に機動力を封じ込めたのも大きかった。


 しかし、4回表に追加点を奪われてしまいます。何とかくらいつきたい4回裏の攻撃、2死2塁から4番起用の天野がセンター前タイムリー、センターが後逸し一挙にホームを狙ったがタッチアウト。同点にすることはできませんでしたが、1点を取り返し4回終了時点で5-6、ぴったり追走を続けます。


 5回からマウンドは工藤。5回はピシャリと抑えたが、6回に四球と守備の乱れから1死満塁としタイムリー2塁打を浴びて2失点、点差は3点と開きます。


3点差のまま最終回の攻撃。1死から、工藤、天野が粘って四球を選び、冷水がレフト前ヒットで1死満塁。しかし、反撃はここまでサードゴロダブルプレイに打ち取られゲームセット。目標のベスト4には届きませんでした。

▼Good Gameは成長の種
 試合後、試合を見ていた他チームの指導者から一言「しぶといなぁ」と言っていただきました。今年の1年生を的確にとらえた一言であり、とても嬉しい言葉でもありました。
 相手の猛攻に合い、たくさんのミスをしながらも、常に前を見きながらプレイが出来たのは、勝ちたいという意志、つなげれば何とかなるという信頼、ミスを恐れない勇気、といった気持ちの持ち方が根源にあると思います。
 力の差を感じざるを得なかった1回表の守り。しかし、今の力が通用しないなら勝つには試合中にレベルアップするしかないくらいに思っていたように感じました。打ちのめされるとちょっとレベルアップして復活してくる(ドラゴンボール方式)。そんなチーム最高ですね。
 ホークスの選手達にとって本当に貴重な2日間の体験でした。選手たちの全力を引き出してくださった、大阪狭山ヤング、滋賀ヤングスターズ、兵庫伊丹ヤングの選手並びに関係者の皆様に心から感謝です。
 対戦した選手たちにとってもホークスとの試合が成長の種になってくれると嬉しいです。再戦出来る日が来た時には成長した姿を見せられるよう、トライアルアンドエラーで頑張っていきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?