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出たり消えたりする、お地蔵さま🙏

小さい頃好きだった昔話に「笠地蔵」があります。

とても貧しいお爺さんとお婆さんがいました。もう暮れなのに、正月の餅を用意することもできません。
お爺さんは笠を編み、村に売りに行くことにしました。夕方になっても一つも売れません。仕方なく帰ることにしました。
途中、頭に雪を乗せた六地蔵さまの前を通ります。お爺さんは、寒そうなお地蔵さまに売れ残りの笠を一つずつかぶせました。
しかし、一人分足りません。お爺さんは、自分のほっかむりしていた手拭いを最後のお地蔵さまに被せて家へと帰りました。

家に帰るとおばあさんは、おじいさんを責めもせず「それは良いことをなさった」と言いました。正月の支度もできぬまま、眠りにつきました。

夜中、どこからか錫杖の音と、荷を乗せたソリを引きずる音がします。
そっと外を覗くと、笠を被った6人のお地蔵さまが金銀米俵を引きずって、お爺さんの家に置いて行くところでした。そこにはお爺さんの手拭いを被ったお地蔵さまもいらっしゃいました。

という話が、大好きでした。
私もお地蔵さまに被せてあげたい…。

さて、私がしょっちゅう散歩しているところは、20年ほど前に住宅地を流れる川の周りを里山風の小川のように整備したところです。春にはいろんな種類の桜が咲き、ボランティアの人たちが草刈りをし、カワセミやたくさんの野鳥もいる素晴らしい遊歩道です。

この散歩道のおかげで歩く楽しみが増え、
どれほど救われているかわかりません。
欲を言えば、私としては、「お地蔵さんか道祖神でもあったらいいのになぁ」と勝手に思っていました。

お地蔵さんとか道祖神置いてもらうには、江戸時代からとかじゃないとね🤣

「村の精霊様」に憧れていたのです。

と、たまーに考えていました。
そんなことも忘れたある日、10年ほど前にできたコンクリートの橋桁に突然置かれていたのがこのお地蔵様でした。

六地蔵様

大きさとしては、漬物石!
最初はあれ?こんなとこに石あったっけ?
と通り過ぎようとしました。よく見ると、もしかしてお地蔵さまが彫ってある?

うわー😍うわー😍かっわいいー😍となりました。このサイズとこのセンス!!

昔からいる地主さんや神社の総代に尋ねても、「見たことないなあ、ダメだよ勝手に置いちゃあ!」と言われました。
私は置いていません。
そのうち一円玉が置かれていることもありましたが、ふた月ほどである日無くなっていました。

可愛いから、誰か欲しくなっちゃったかなあ…。でもここはマズイだろうなぁ…。ここじゃいけないと思って誰か動かしたのかなぁ?元はなかったし…。
でもなんかバチが当たりそうだなぁ。

とまたしても忘れて数ヶ月、今度は反対側の橋桁に置かれていました。
持って行った人にバチが当たって返したのかな?
それが2022年早春。
その後また消えてしまい、そのあとはでてきません。

なんだか不思議。
私はまた勝手に神さまからのプレゼントとおもうことにしました。

トチノキもないのに、欲しかったトチの実が落ちていたのとどこか似ています。

突然足元に現れたトチの実

いろいろなことを考えながら散歩する時、
なんだか土地の神さまが、川っぷちの遊歩道が木や草が、応援して励ましてくれるような気がしています。
見えないみなさん、ありがとう!

そう言えば、大晦日。
隣の部屋からは加山雄三さんの「海よ」が聞こえてきました。あと1時間ちょっとで年が明けますね。

秋ごろから、noteに自分の思いを少しずつ書くことができて、それを見つけて読んでくれる人がいて、なんだかうれしい日々になりました。
見つけてくださったみなさん、
ありがとうございます😆。


来年もまた良い年でありますように!

良いお年を🥰

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