見出し画像

<ソーシャルアクションを事業化する・・・その2>

(はじめに)
私が、社会貢献事業(そう呼ぶのが正しいかどうかわかりませんが)に触れたのは今から10年くらい前だったと思います。
社会イノベーター公志園という、「社会起業家」を支援する活動に関わったのがきっかけです。
モンゴルの孤児たちの支援活動をする20代の女性、北海道でエコ活動を通じて若者育成に携わる30代の男性、生ごみをたい肥に変える活動を20年以上も続けている福岡の女性・・・その方々の事業育成のための「伴走」をさせていただくことによって、世の中に存在する多くの社会課題に気付くことができました。

しかしながら、当時は個人としての力はもちろん、会社としても彼・彼女たちの活動をバックアップできるほどの余裕はありませんでした。

Jリーグ・大分トリニータの仕事に携わるようになって、企業規模としては小さいものの、その発信力と影響力の大きさを知りました。

社会貢献事業=ソーシャルアクションをやるのは今しかない、今やらなければいつやるの?という思いで取組を始めています。

前回紹介した「ユニバーサルスポーツ体験」に加えて、2020シーズンで新たに取り組もうとしているのが、「臨床美術/クリニカルアート体験教室」と「生ごみをたい肥に変える=コンポストの普及」です。

<臨床美術/クリニカルアート体験教室について>
まだなじみのない言葉かもしれません。私もこれについて知ったのは1年ちょっと前です。
知人がこれに関する資格を取得したという話を聞いたことがきっかけです。
発達障害のお子さんに「自己肯定感」を醸成していく効果や、認知症の予防・ケアに役立つといわれています。絵を描いたり、粘土細工をしたりというアートを通じながら、自己表現・相互に褒めあう・自己肯定感醸成に
つなげていくというものです。
(正しい説明は、こちらのサイト等をご覧ください。http://www.arttherapy.gr.jp/

時を同じくして、私たちトリニータのアウェイゲームでグッズ販売をお手伝いしていただいた女性のお子様が発達障害をお持ちだということを知りました。
お手伝いのお礼もかねて、アウェイゲームにお子様と一緒にご招待させていただきました。
すると、お母様曰く「前日から子供がすごくウキウキしていて、試合当日はスタジアムに入ったら、いつもとは全く違う笑顔を見せてはしゃいでいた。それを見ていて本当に嬉しかった。日頃は外出させるにもいろいろ気を使って自分も構えてしまうのですが、今日みたいな体験があって、私もすごく気が晴れました。」と仰っていただいたのです。

考えてみると、大分で行われるホームゲームにも様々な障害を抱えたお子様・そのご家族に観戦に来ていただいています。
サッカー観戦に加えて、臨床美術/クリニカルアートの体験などをしてもらえれば、もっと笑顔が増えるかもしれない、これまで観戦に足を運ぶことをためらっていたご家族の背中を押すことにつながるかもしれないと思い、今回の企画をスタートすることにしました。

■プログラム概要■(変更の可能性あります)
①試合前の1時間半程度を利用し臨床美術教室体験
②終了後、ピッチサイドで練習風景を目前で楽しんでもらう
③試合観戦
④当日の作品紹介や、体験記を「トリニータ・ソーシャルアクション・サイト」で紹介
⑤月1回程度のペースで開催したい

これから始めることなので、試行錯誤になっていくと思いますが、まず初めの一歩、そして継続は力なりの精神で進めていこうと思います。ソーシャルアクション・プロジェクトは地道な活動をしている人たちのお披露目の場を作っていきます。Jリーグの持つ発信力の大きさを活かして、世の中の人たちに彼・彼女たちの活動を知ってもらう場としたいと考えています。それが、「スポーツがスポーツを超えた社会的価値を生み出す」きっかけになるのだと思っています。

明日は、「生ごみをたい肥に変える=コンポストの普及」プロジェクトについて記します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?