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中野京子 弱者切り捨て 名画が語る西洋史129
名画をのぞき込んでみると…
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考える人
西洋絵画における頰杖のポーズには意味があり、「憂鬱質」の擬人像としても使われた。この憂鬱質は大凶の星サトゥルヌス(土星)の支配下にある不運な人々とされ、初期の絵画では陰気で怠惰だとして否定的に描かれている。ところが時代が下るにつれ、怠惰に見えるのは深い瞑想ゆえであり、芸術家や哲学者などに必須の性質と捉えられるようになった。ではこの鬱々とした男は、どんな状況下で何を思っているのだろう?
弱者切り捨て
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