![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103578642/rectangle_large_type_2_2393d50d72c2aab61594931d27adad56.jpeg?width=1200)
村山斉 物理学へと誘う物語
文・村山斉(物理学者)
私は子供の頃に喘息の持病があり、たびたび学校を休まざるを得ませんでした。家で過ごす間、親の本棚にあった面白そうな本を読んだのが、私と本との出会いです。
『鉄腕アトム』(手塚治虫 講談社)を手に取ったのは、小学校に上がる前のころでした。夢があり、科学への憧れを育んでくれた本です。いま思い返してみると、手塚治虫の先見性に驚かされます。例えばアトムの「善悪を見分けられる電子頭脳」などは、最近よく取り沙汰されるAIの倫理問題を何十年も先取りしている。ロボットを人間に使われる存在ではなく、対等なパートナーとして描いた視点も、非常に新鮮なものであったと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1682058832741-zrWBz6D9Mp.jpg?width=1200)
ここから先は
1,581字
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54742002/profile_a2d1bc9047964b0b316ead227fc29140.png?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
noteで展開する「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。同じ記事は、新サービス「文藝春秋 電子版」でお読みいただけます。新規登録なら「月あたり450円」から。詳しくはこちら→ https://bunshun.jp/bungeishunju
文藝春秋digital
¥900 / 月
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に配信。月額900円。(「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。今後は、新規登録なら「…