そばかす, by Judy and Mary

父さんから初めて買って貰った漫画本、それが『るろうに剣心』の第一巻だった。
小学校一年生だった。東大島駅から、この一冊を大切に読みながら浜町駅の体育館に合気道をしに向かったのを今でも鮮明に覚えている。
すぐにアニメも放送されて、ヒロインの入浴シーンのある第一話をたまったまテレビで見ていたが、当時八歳の僕には七時半〜八時の放送は遅すぎたらしく、「そんなの見てないで早く寝なさい」と母にテレビを切られたのを覚えている。
『そばかす』は、そんなアニメ版『るろうに剣心』のファーストOPソングで、ある日僕が登校し階段を登っていると、友だちが「思いっ出は〜♪」と歌いながら抜刀術の構えをしていたりと、小学校でも流行っていた。
またある日、僕がジャンプ派の友だちの家に行った時、当時アニメはおろか単行本にも未登場だった志士雄を見せられ「こいつ誰か知ってる?」と聞かれた。「知らない」と答えたくなかった僕は、アニメのイントロで敵が全員登場しているのを思い出した、が名前など知る由もない。一か八かで「か、カッパでしょ?」と見た目だけで答え笑われたのを覚えている。
この曲は僕の最初のカラオケの歌でもある。父の親戚一同と旅館に泊まりに行った際、宴会場にカラオケマシンが用意されていた。「何か知ってる曲あるか?」と言われた時、この曲が目に入り、弟と二人で歌った。その時初めて歌詞を見たかもしれない。
時は流れ中学生の頃、僕は当時流行り始めていた着うたに『そばかす』を設定していたが、それを聞いたテニスのコーチが、「それジュディマリでしょ?」と聞いてきたのを覚えている。

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