エレファントマン初日(10/27)感想

エレファントマン初日で感じたことを忘れないうちに書き留めておきます。ただの覚書。

ネタバレ含みますのでご注意ください!


ジョン・メリックの登場シーン、映画は病室だったけど舞台では学会(?)で、腰に布だけ巻いた状態のほぼ裸での登場にMOLSEを思い出してしまった。MOLSEの登場シーンはパンツ一枚だったな。あれから5年経ったんだな〜と初っ端から泣きそうになるオタク。

トリーヴズ先生がメリックの症状を説明しているのに合わせてどんどんと身体が歪んでいく様子が凄かったし、歩き出したらもう小瀧望じゃなくて完全にジョン・メリックで息を飲んだ。凄いとしか言いようがない。それと、喋り方をどうしようか悩んでいたけど、口元が歪んでいることも表現しつつ観客に台詞はバッチリ伝わってて花丸100点だった。


ロンドンを追い出されて地方の見せ物小屋に連れられて行ったシーンなんだけど、メリックめっちゃ喋るじゃん。映画だとそこまでお喋りな印象じゃなかったのにめっちゃ喋る。そして優しくて可愛い。見せ物小屋の女性3人組に話しかけるところとかメリックの本来の姿なんだろうなと思った。人とお喋りすることが好きなんだろうなってとてもよく分かるシーン。

結局捨てられて「ひとりぼっち?」って泣きそうになりながら言うの…もう、可哀想すぎて無理。お金取られて泣き叫ぶのも見てられないくらい辛い。しんどい。可哀想すぎる。心臓がぎゅってなった。今すぐ中間財閥を派遣したい。これご両親もお兄ちゃん6人もいたたまれない気持ちになるだろうなって思った。

ロンドンに戻ってきてトリーヴズ先生に「たすけて」って言ったところでもう号泣だった。しんどかったね辛かったねって思いと、助けてくれる人が見つかってよかったねって思いと。


映画に比べてトリーヴズ先生の人間らしい嫌な描写が多いなと思った。メリックに規律を守ると幸せになるって復唱させてるところとか凄く嫌だった。素直に言うことを聞いていたメリックは賢い人なんだなとも。

生まれて初めて自分の家を持つことができた嬉しさを表現することが難しいって雑誌で言っていたけど、手放しに喜ぶんじゃなくって今までの苦労や辛さが垣間見えるような喜び方で本当に凄かった。そう表現するとは予想を遥かに超えてきたなってびっくりした。

それからケンダル夫人が慰問に訪れて、椅子を進めるシーンのまぁスマートなこと。紳士的な動きがとてもよく似合う人だよね。

その後の女性に初めて優しく接してもらって泣いてしまうシーン、映画だとトリーヴズ先生のお家で先生の奥さんに優しくしてもらって二人の前で泣いちゃって、夫婦に慰められてたんだよね。舞台だとケンダル夫人が相手で、夫人と先生がいなくなってひとりになってから泣くの。夫人の前では泣かないように我慢していたのか、それとも初めてのことに衝撃を受けすぎていて少し間を置いてようやく涙が出てきたのか。どっちにしてもいじらしいしぎゅーって抱きしめたくなる。ここは次回以降もっと表情をしっかりと見て確認してみたいなと思った。


2幕、ケンダル夫人とめっちゃ仲良しになってるメリック可愛い。夫人も可愛い。本読む?ってめっちゃ勧める。可愛い。でもそれも賢い交わし方。随所にメリックの知性が光るね。

各界の著名人たちにプレゼントを貰って嬉しそうにするメリックが可愛すぎて私も列に並んでプレゼント渡したかった。ただこの辺りからどんどんと人間の影の描写が濃くなってきてどんどんしんどくなる。メリックがピュアだから余計に周囲の闇が濃く深く見えるのよね。夫人が来なくなった後の二人の会話だけど、トリーヴズ先生をわざと苛立たせているのか無意識なのか、でも賢いメリックだから考えて発言しているんだろうな。雑誌でここの会話のメリックの台詞「おぉ」を何度も言うところ、言い方が難しいって言っていたけど絶妙にトリーヴズ先生を苛立たせるような追い詰めるような言い方で旨いなと思った。その後泣きながら出ていくところはやっぱり可哀想すぎて心臓が苦しかった。せっかく出来た大切な友人を失う悲しみだけではない、トリーヴズ先生の思いも何もかも分かってしまっている上での涙なのかな。


再び興行師が現れたときのメリックの叫びにまた泣く。(これ順番前後してるかも?記憶が曖昧)今まで感じていた辛い心情を吐き出すのね。もうこれ以上メリックを苦しめないでくれよってめっちゃ泣いた。普通の穏やかな日々を奪わないでくれよ〜って思ったし、ここのシーンで色々な意味でメリックも変わったことが表現されているのかなって感じた。いい意味では強くなった。


トリーヴズ先生が苦悩するシーン、ここ小瀧担全員大好きなやつじゃん。1幕序盤のトリーヴズ先生とメリックの立場が真逆になった描写。メリックがビシッと立ってハキハキ堂々と喋るのね。ここのメリックが本当にかっこよくてな。今までのメリックのキャラクターとはガラッと変わるの。舞台向きのよく通る声だな〜って惚れ惚れするし、終始歪んだ身体を表現していたところから真っ直ぐ立つだけでこんなに大きかったっけ?!って驚く。あと衣装が最高なの。胸元のリボンもとてもよく似合ってる。

このあたりのシーンから台詞を追って拾って付いていくのに必死で理解しきれなかったから次回以降もっとしっかり理解したいな。なんせ台詞量が膨大だからなぁ。トリーヴズ先生が何にそこまで苦悶しているのかもっと理解したい。


模型を完成させたメリックが「終わった」って言うんだけど、この「終わった」ってどこまでの意味を含めているんだろうね。ただ模型を作り終わったってだけじゃない色んな意味での「終わった」に聞こえたな。それから最期のシーンになるわけだけど、映画だと普通の人みたいに横になって寝ることを望んで自ら亡くなってしまったような印象を受けたんだよね。舞台だとどうして横になったのか、メリックが望んでそうしたのか運命的なものだったのか考えさせられる表現だった。実際本で読んだところによると事故だったのかどうかは分からないみたいだし。(頭の重みで脱臼して窒息してしまったとしか書かれてない。)


メリックが亡くなった後にトリーヴズ先生が理事長と話しているシーン、最後に何を言いたかったんだろう。これもまた考えさせられる。理事長最後まで話聞いてくれやオイってなった。あとこれ本にも書いてあって謎なんだけどメリックの名前「ジョゼフ・メリック」なんだよね。理事長もそう言ってるのにトリーヴズ先生は「ジョン・メリックです」って強く訂正するの。何故「ジョン・メリック」って拘って呼んでいたのか、どういう意図があったのかとても気になる。


あと余談なんだけどご飯運んできてくれる恰幅のいい兄ちゃんのキャラがめっちゃ好き。あの人が出てくると和む。メリックにも他の人と変わらない接し方をしていてとても好印象だった。し、あの人が作るご飯絶対美味しい。


セットが細々作り込まれているわけじゃないのに音響と照明でシーン転換していて凄いなと思った。特に照明はプロってすげ〜〜〜〜ってひたすらに驚いた。


最期にキャストの中心に立っているのぞむちゃんを見てかっこよすぎて涙が出た。物凄いものを見せてもらったなって思ったし、この人を好きでいてよかったなってもう7億回目くらいだけど改めて思った。カーテンコールの最後に地声で「ありがとうございました」って言ってくれたところも深々とするお辞儀も全てが小瀧望を表していて好きが増した。


これから更にブラッシュアップされていくであろうから今後も楽しみだし、もっと理解したい。のぞむちゃんを始めキャストのみなさんもスタッフさんもお客さんもみんなが健康で千秋楽まで無事に駆け抜けることが出来ることを願います。


また気が向いたら書こう。他の方の感想も気になる〜〜〜〜!語り合いたい!