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チェティナードペッパーチキンをめぐる冒険

 チェティナードペッパーチキンを知っていますか?南インドのチェティナード料理のカレーです。特徴のひとつは豊富なホールスパイスを乾煎りし、GG、水などとミキサーにかけ、ペースト(ウェットマサラ)にしてチキンと合わせて煮込み、カレーを作るというものです。もうひとつの特徴はウェットマサラに入れるレッドチリホールの使用量がとても多いことです。

 先週まで、M校長とリーダーが行う「カレーの教室(2期)」に通っていて、その中でチェティナードペッパーチキンが作られ、試食をしました。その味は、スパイスの香りが立ち、食感も楽しい、とても美味しいカレーでした。参加者の1人は「経験したことない衝撃的なカレー」とまで言っていたほどです。そしてレシピをもらい帰りました。

 しかしながら、このカレーにはもうひとつのレシピがあるのです。それは「カレーの学校」のサイトの中の「カレーの実験」にあります(「カレーの実験008:ウェットマサラ2種を使ってみる」参照)。2つのレシピを比べてみると大きな違いは、「教室」は植物油45ml、レッドチリホール16本を使うのに対し、「実験」は植物油100ml、レッドチリホール24本!です。ただし、両方ともウェットマサラは16人分を作り、その1/4を使って4人分のカレーを作るというものです。24本を4で割ったとしても、4人分で6本の「レッチリ」です。そんなカレーを作ったこと、食べたことありますか?歴戦の勇者である皆さんならば、いずれもあるかもしれませんが、僕はありません。どうですか?カレープレーヤーとして興味が湧いてきませんか?そうです、作ってみることにしました。

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ウェットマサラの材料  年季の入ったボウル、水です。

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圧巻!合計大さじ10杯!ウェットマサラ16人分のホールスパイス。4人分なら2.5杯だからそうでもないか?こういうカレーを作っているとスパイスの消費量が上がることを理解する。あっ、大量調理をする人は見なれた光景か?

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レッドチリホール24本!美しい!!

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フライパンで乾煎り。うーん、いい香り!これらをミキサーにかけウェットマサラを作成。

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ウェットマサラ(16人分)の完成。1/4を使ってカレーを作り、残りは3等分し冷凍。

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カレーの材料。玉ねぎの量、ホールスパイスの種類が少ない。ウェットマサラの重要性がよく判る。

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完成!よくできました◎

作った感想                             ホールスパイスの乾煎りの程度が難しい。スパイスの量が多いため、結構煎ったが、レッドチリホールの片面だけが色づくような状態。クミン・フェンネルあたりがパチパチと跳ねてきたため、飛び散ったら大変と弱気になり、火を止めてしまった。また、レシピではウェットマサラを入れて、12分炒めるとなっているが、焦げ付きそうで水を入れた。色が濃く、焦げてしまったようで少し不安になる。その後こんどは水を多く入れ過ぎてしまったようで、シャバシャバ。煮込み時間を10分プラスする。

食べた感想                             あたりまえの話で辛い!強烈!超刺激的!坊主頭から汗が噴き出し、タオルなしでは食べられない。「教室」のカレーはブラックペッパーの香り・辛みを強く感じたが、「実験」のカレーはレッドチリ、ブラックペッパーの両方を感じる。しかし、うまい。油が多いせいか、甘味もあり、味・香りが奥深く、なんとなく本格的、プロっぽい感じがする。

結論                                「教室」のカレーがおすすめ!辛みや香りなどのバランスが良い。想像するに「実験」でこのカレーを作り試食し、油、レッドチリを減らして食べやすく、万人向けにアレンジしたのが、「教室」のカレーなのではないだろうか?(後日確認したところ、ほぼ想像通り)。辛く、焙煎香や何とも言えない複雑な香り、時々口に当たる粗挽きスパイスの食感、とても美味しい!

レッドチリ24本、とても良い勉強になりました!

チェティナードペッパーチキン。                   本当はただ言ってみたかっただけだったりして。


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