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CRYE CPC 初期モデルの特徴と生地の年代について

CRYE CPCの民間販売より以前に制作されたモデルを入手しました。
サイズはLサイズで全く体には合っていないのですが,このCPCは即決で購入を決めました
ここでは,僕がこのCPCを即決で購入することを決めた理由と共に,初期に製作されたCPCの生地や特徴を記載していきます。

Shotshow 2010のミリタリーブログさんからの記事の画像ですが,この年にCRYE CPCは発表されました。 同じくJPC PrototypeやAIR Flame helmetなども2010年に発表された新製品です。 これはCPCが2010年に市場への販売が始まったということであり,軍への納品は2009年頃であったと推測します。
https://reload.militaryblog.jp/e108218.html

CPCやJPCの初期モデルは肩のベルクロがクリーム色であるとはよく言われますが, CPCに限ってはそれが全てではありません。
CRYEが肩のベルクロをクリーム色から薄緑色に変更したのは2012年頃でCPCは上記の通りJPC Prototypeと同じ2010年発表である為,この色は初期モデルと言ってもこの1〜2年間(2010~12)の間に販売されたものになります。
 JPCは2011年Shotshowで確認できます。JPCの初期モデルとして肩のベルクロの色で判断するのは有効だと思います。

今回入手したCPCで注目して欲しいのはマルチカム生地の色です。
パルスウェビングのロットによる色の違いは画像を通してもわかりやすいですが,そのことを詳しく書いた記事が少なく,特徴として考える方が少ない為,2005年から2012年頃のパルスウェビングの色味について比較していきます。

今回記事の比較で使うのは,
CRYE RACK (2005年製)
CRYE JPC Prototype
CRYE CPC (2009年製)
PARACLATE 100oz ハイドレーションポーチ(2011年製)です。
RACKとCPCはファステックの製造年がそれぞれの年である為
ハイドレーションはパルスウェビングと縁のマルチカム生地が新旧混在し過渡期に製造されたモデルの為11年製としました。
 JPC prototypeとCPCは同じ生地を使っており,CPCは生地が擦れていて比較し難い為JPCを使用します

パルスウェビング同じ柄での比較です。
1番下がRACK (2005年製)
中がJPC prototypeのパーツ(08~10年製)
上がハイドレーションのパルスウェビングです。 
2005年製のものは黒色部分が薄く紺のような色味です。
09~10年製のものは黒色部分が茶よりに変わり,茶色の色味が薄いです。
11年製以降のものはmulticamの文字がはっきりとして,色も全体的明るくなっています。 11年製以降のものが実物生地レプリカでも使われているもので最も見慣れてる物だと思います。

僕はこれまでCRYE CPCで9~10年製の生地を使って作られていたものを見たことがありませんでした。
DGのGoldチームやDELTAらしき画像,ebayで出品されたNCPCの画像から,09~10年製の生地を使ったCPCも必ずあると考えていましたが,断定出来る品を見ていなかったので,画像だけでも存在を探していたものでした。
前の所有者は,このCPCは,US SEALS放出品 民間販売前の初期モデル 実際にアフガニスタンで実戦使用の商品※原文儘 と記しており,これもまたLサイズでも欲しい理由になりました。

これは少し前ebayに出品されたNCPC Multicamの画像ですが09~10年製の生地を使って作られています。
CPCは11年以降の生地を使ったものしか見たことがなかったと話しましたが,逆にNCPCの実物は09~10年製の生地を使ったものしか見たことがありません。
このように試作品をテストする部隊には古い生地で作られたCPCが官給されていたと僕は考えていて,よく見る11年以降の生地を使ったCPCはコレクションに必要ないと思っていました。
ただ11年以降のCPCもDELTAらしき画像では見る気がします。

今回買ったCPCの09年製ファステック

ポーチを付けていない状態

この辺りの生地の色味も古いモデルが分かりやすくて好きです。

Shotshow 2010のミリタリーブログさんからの記事
 CRYE CPCの着用マネキン。 330Dのピストルマガジンポーチも付いています。 

https://reload.militaryblog.jp/e108218.html

**この記事での課題 **
・05年や11年のマルチカムパルスウェビングがいつデザインが変わったか正確な年度が不明である事(Eagleのタグや発売年からおよそのタイミングを考えましたが,厳密には矛盾するかも知れません。)
この辺りの考察が甘いと思うので,違う考えをお持ちの方はコメント頂けると嬉しいです。

4/26 追記
以前にこの記事を公開して多くの感想や意見を頂きました。
公開後頂いた質問から新たな発見があったので追記します。

まず,マルチカム生地が切り替わったタイミングについて誤りがあった為追記します。
上記の写真はTwitterのフォロワーさんから頂いた10年製のファステックの付いたCPCです。
このCPCはこの記事で書いた11年製以降の生地で出来ており,10年製とすると生地の切り替わりで矛盾が生まれます。

この矛盾が生まれた理由について
僕がEagleのタグについた製造年と使われている生地から生地の切り替わりを判断していました。
Eagleはmulticam生地をCRYEから購入して生産しています。
Eagleはmulticam生地の在庫を使い切ってから製品の生地を切り変えるはずであるので、切り替えるタイミングがCRYEとずれていると考えました。

2010年にmulticam生地が切り替わった裏付け
この記事で触れたebayに出品されたNCPCに関して分かったことがある為追記します。
記事を公開した後,上記のNCPCは日本人が落札していたことが分かりました。
そのNCPCの詳細な画像から2010年にmulticam生地が切り替わった裏付けを得たので,現NCPCの所有者と連絡が取れれば後日記事にします。

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