JR伊丹駅前「フランドルの鐘」のお話し

カリヨンの起源はおよそ500年ほど前にさかのぼります。
オランダおよびベルギー北部の「フランドル地方」と呼ばれる地域は
その頃、毛織物工業で富をなし、大変に栄えていました。
いわゆる「〜ブルグ」で代表される、市場・教会を中心としその周りに
住居が並んで城壁に囲まれる造りの都市で、その中心に位置し、
街の時を日々刻み、時に重要な知らせを音色で告げる、
言わば500年前のツイッター、それがカリヨンなのです。

カリヨンは広報役と同時に街の自治のシンボルでもあり、
その街にとってとても大切な物とされていました。
いわゆる「自由の鐘(リバティ・ベル)」の由来でもあります。


そのような、「街にとって最も大切な物」であるカリヨン、
友好の印として1991年に贈られました。
伊丹市からはお返しとして、日本庭園が贈られています。
勿論、ハッセルト市にもカリヨンがあり、
市民の生活の一部として、毎日その演奏を楽しむ事が出来ます。

公の場で音色を聞く事が出来る設置型のカリヨンは、
日本ではここだけです。
現在は6月の「国際カリヨンの日」、8月の終戦記念日、
11月のカリヨン贈呈記念日の年3回のみ、演奏されています。




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