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あの頃のシージが帰ってきた┃G2 vs VIRTUS PRO ヴィラ BLAST R6 EUROPEAN LEAGUE | Stage 1 | Day 2

 こんにちはリザードです!
 今回はEUリーグの試合でG2 vs Virtusの試合の解説を行いたいと思います。
 至らない点があると思いますので、気になる点があればお気軽にコメントを残してください。

というわけで…本編に入ります!!
 今回はS.I.2023チャンピョンであるG2対古のライバルEmpireとほとんど同じロースターのロシアチームVirtus proの対決である。
 時を経て行われるこのライバル対決。かつてのG2とEmpireを知る者なら誰もが興奮するマッチアップだ。

  G2防衛先行 Virtus攻撃先行
 

ラウンド1 飛行展示防衛


 

構成と開通はこんな感じ

 G2は一階にBenjaがポジショニングしており、逆サイ(鹿と彫像)にAlemaoとDokiがポジショニングしています。

 Benjaは敵の攻めの方向を見て図書に行くかキッチンに行くかを決めています。今回はVirtus(以下VP)が逆サイ(ベッドからエントリーし彫像・鹿を取りきる)攻めをしてきているので、Benjaはキッチンにいます。彫像や天文に詰めてきた敵を突き上げキルを狙うのと、逆に攻撃側が突き上げを狙って一階を取りに来た場合を想定しています。(実際にBenjaは突き上げで一キル、一階に来た敵を一キルした)

 G2はミラを鹿の三枚(天文に向けて)と彫像三枚(ベッドに向けて)張っており、逆サイにリソースを割いている。そのためVirtusは詰められず、早々にBenjaがダブルキルをしたことで攻めは破綻した。

 そのためVirtusは割り切りでp4sh4のAshがクローゼットからエントリーし、彫像に詰める。Aceを使っているSheppardがベッド外窓からロックをして、ハードピークを抑えた。

 しかし2 vs 3でドローンを回している間にBenjaが天文から裏を取りラウンド終了。
 G2は二人が遊撃(逆サイ)で今回はリソースもたくさん寄せている。そしてその二人の遊撃カバーに一人が一階にポジショニングし垂直のカバーや階段上がりでカバーに寄る動きができる。そして現地は二人。

 Virtusは逆サイから攻めるため、全ての遊撃に構う動きをしていた。そしてVirtusは他のラウンドでもそうだが、遊撃を潰し切って数的優位を得てから現地に詰めようとしている。

ラウンド2 リビング 図書

リビング・図書キターーーーーーーーーーーー!!!!!
今シーズンはリビング・図書が流行るかも…

 G2がなんと2ラウンド目からリビング・図書を選択。
 この防衛拠点は二階(主に娯楽と保管庫)から突き下げすることができ、プラントを突き下げで管理することができる。
 そのため攻撃側としては二階(主に娯楽と保管庫)を取らなければならない。というわけでVPはベッド側から二階を制圧しに行く。

 しかしG2はAlemaoがダイニングにポジショニングしており、ベッドのプレイヤーを管理できるようにしている。

 それに対しVPはp4sh4のSledgeが単身でエントリーをし、Alemaoの排除を試みる。

画像は地下から来たDOKIを倒した直後のp4sh4

 当然G2としてはキッチンやベッドはあくまでも第一防衛ラインである(アクションフェーズ開始から序盤にかけて遊撃をしているプレイヤーたちが守っている箇所のことを防衛ラインと言う。基本的に第一防衛ラインはあまり長い時間は耐えずに、すぐに退くことが多い。退いた直後の防衛ラインを第二防衛ラインという。プロはほとんどの場合、このラインの概念をもとに作戦を建てている)。

 VPにキッチンやベッドを取らせた後、G2はBlurとVirtueが二階、Benjaと Alemaoが現地にいる。Benjaは積極的にピークすることで現地のエントリーを管理し、Alemaoは心拍センサーを利用して突き上げをし、二階のプレイヤーのカバーを行う。

Alemaoはパルスの心拍センサーを使い突き上げに成功

 VPは全取り(マップの端から端までの大半を制圧して、ボム拠点を囲い込む攻撃方法)をしており、Alemaoがキッチンにいたせいで時間が消費させられている。

 ただ全取りのいいところとして、あらゆる方向から同時に詰めることで攻撃側がアクションを全方位で多発させることができる、というものがある。
 時間のないVPは主にキッチンからリビングへと平面からのエントリーを試み、それと同時のタイミングで二階にいるプレイヤー(攻撃側なのでベッド側から詰めることになる)が防衛側の二階にいるプレイヤー(狩猟保管庫や娯楽)に対して詰めなければならない。
 そこでBenjaはリビングで積極的にピークすることで攻撃側の平面からのエントリーを壊滅させた。Benjaのピーク判断と撃ち合いの強さによりVPの攻めは破綻した。

 ここで重要なのが、現地を耐えていたBenjaが詰めてくる攻撃側のプレイヤーに対して積極的にピークした、という点である。
 このタイミング(終盤の30秒)でBenjaがドントピークの判断をしてしまうと、リビングのエントリーがやりやすくなりBenja自身も動きにくく、逆にG2がリビングにエントリーした攻撃側のプレイヤーを倒せない状況になってしまう。つまりこの状況でBenjaがリビングで耐えきる必要があったのだ。

 そこで注目すべきが、そもそも現地を担当していたのが普段は遊撃に出ているBenjaとAlemaoである、という点だ。
 逆に現地で耐えることの多いVirtueとBlurは二階で遊撃をしている。
 なぜ遊撃にBenjaとAlemaoではなくVirtueとBlurが行くことになったのか。
 その理由は簡単だ。

 現地(リビング・図書)では敵の進行を抑えるために積極的なピークが必要であり、二階(保管庫・娯楽)では攻撃側に絶対に取らせない強固な耐えが必要であるからだ。
 つまり現地の進行は撃ち合いが強いBenjaとAlemaoに任せ、二階は耐えが上手いVirtueとBlurに任せている、という適材適所なポジショニングをしているのだ。

 ちなみに実のところを言うと、Benjaが倒れても狩猟保管庫からの突き下げの射線でリビングにエントリーした攻撃側のプレイヤーを倒すことは可能だ。
 しかしこの突き下げの射線もリビング中に万遍なく通るのではなく、突き下げの射線から隠れられる場所もある。また攻撃側はこの突き下げの射線に対応するために、終盤に二階を構うプレイヤーが一人以上は必ずいる。
 したがって現地が倒れても二階からの突き下げの射線で攻撃側のプラントを抑えることはできるが、確実性には欠けるゆえ、Benjaが耐えきることがもとめられたのだ。


サムネ引用元:https://youtu.be/34hA8mhEdaM


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