マガジンのカバー画像

日々に詠む 五・七・五・七・七の音

21
短歌で日常と想いをふりかえります。ゆる~く続けていく所存。
運営しているクリエイター

#振り返り短歌

夢みてはふいにつかまるこの距離をいやとも思わぬ素直な心根|今週の短歌

思い込み 思い悩んで思い知り おもいおもいのねんに打たれる 新しい自分を見てはみないかと だれぞわたしにすすめる影は あいまいな気持ちをぷらぷらぶら下げてまるで人参わたしは馬ね 寝違えか首が痛くて回らない きっとお高い買い物したせい どうしてかわたしばかりが怒られる いつもわたしの話きくきみ きみが言う だからそうした大決心 この素直さをどうかみとめて 黄金の輝き纏うこの指に 視線が止まることは知ってる ねえねえと構って欲しいの声掛けに 疑問文での返信ずるい

正月も約半分が過ぎようと 未だに慣れぬ2021|今週の短歌

雪が降る はしゃぐにはしゃげぬこの歳で 時世を言い訳にする大人たち よかったよ 告げる言葉に嘘はない 秘めて隠した意味があるだけ 気づかぬ間(ま) 傷がついたこの指輪 こうして私のものになりゆく 悪気ない言葉であると分かっても 心がないこと悲しませてよ 怒りとは最も強い感情で 怒れるほどに感情割いたの うとうとと電車に揺られるこの先に降りず向かえば見えるかなにか オムライスじゃなくてもいいやんと言われるが それが一番好物だもの 毒の針 笑顔の裏に隠してて 気づか

絶妙な声掛け今はかなしくてそうとも言えぬ明けない夕べ|今週の短歌

夢の中 語りかけるその瞳 もう会えないから脳裏に刻んだ ぐらぐらと世界が揺らぐ午後8時 揺さぶられるは脳か心か 省みて もしもと考え後悔し それでも進む時が不安で この時期のタブーの言葉はあいまいで 頭痛がするとも言えない日には 優しさが痛くてつらくさみしくて ひとつの差別と思う贅沢 人はなぜ自分を優位に語るのか 選ばれしはみなそれぞれなのに 人信じ 肯定否定いずれつく? 終わりが見えてからしか判らぬ 愛してる 気持ちの裏は憎しみで 妬み嫉みが目覚めたケモノ

しんねんの空気が冴えてしんしんと 降る雪のようとらえられずに|今週の短歌

左手にまろく感じる輝きを撫でつつ今日も安心を乞う 満月の夜の願いは叶うとかあなたが言うなら信じてもいいよ ものがたり紡ぐ指先かじかんで 吐いた白息世界が霞む 満面の笑みがまぶしく尊くて 独り占めはしたくもないけど 前髪が伸びたようだとわらう君 気づいてほしいところは違う 夢みたいこんな世界は嘘みたい そう思った罰が当たった 風が吹き今朝見た夢を吹き飛ばす あえかに残る景色を残して 仕事中 そういう言葉の真偽をさ 審議するには君を知らない 久しぶり 笑顔にときめ

年の瀬にがたんごとんの帰り道会えない人のぬくもり想ふ|今週の短歌

年内に会いたかったと独り言ち 届かぬ言葉をバツで消しゆく あの頃は肩にも付かずだった髪 お団子にしたから見てください おせちもさ お雑煮もさ ひとりでは作るのあまりにさみしいし 餅つきが 今年はないというけれど 今年はやったよやらぬの来年 今回は忙しくて少ししか詠めなかった…。 次回がんばる。

クリスマス 聖夜と言ったは一体だれだ なんでもないぞただの平日|今週の短歌

逢いたいと 言い出せないまま夕方に 今日は赤と緑の一日 光る画面 すきよに返される疑問文 まるで惨めでおかしくなるわ 言の葉を ついと放って投げてみて 返ってくるかこの感情線 秋が過ぎ 師走もはや過ぎ 恋しいぞ あずき色したどろりの液体 髪が揺れ あなたの寝床の香り舞う 今日はシャンプーやめておこうか 深夜零時 白い息吐く帰り道 あなたの記憶で苦もない道のり 表情がだらりと緩んで仕方ない ひとりで浸る君との会話 引き締める 冷たい風の温度にも負けない私の心の緩み

春は恋の季節だけれど、今の気分は秋こそ恋 ~今週の短歌~

  ふと思い立ちましてん。毎週短歌を作ってみようかと。  季節というくくりは大きすぎるし、月々というくくりでもまだ大きすぎる。そう感じた絶好調に多感な私である(いつまでこの気力が続くのかは分からない)。  丁度よく落ち着くのが、週という単位ではないかと思ったわけだ。  ただわたくし、金曜土曜日曜と予定が詰まっていることが多い。その中で、何曜日に記事をあげるのか、ということが検討課題となった。  うーん。やはり、きりよく日曜日にするか。がっちり固めたルールにすると義務になっ