2024年6月にファンクラブに3つ入った話



自分では財布の紐は堅い方だと思っている。
なるべく安くてかわいい服や靴を探すし、大きな買い物は結構躊躇う。
食べ物に興味が薄いのもあるけど、安くて美味しいお店を探しがちだし、少ないけど、貯金もなるべく毎月している。
世間一般から見てどうかはわからないけど、わりと財布の紐は堅く生きているつもりだ。

でも今月、2024年6月に3つのファンクラブ入会した。

前々から自覚はあったのだが、基本的な財布の紐は堅いくせに、本を買うときとアイドルに金を落とすときだけ、財布の紐という概念が消え去る。
買うつもりのなかった本を買うことなんて日常茶飯事だし、アイドルのライブは行く前提でお金の算段を始める。
それにしたって先月末のAぇ! groupのデビューツアーのために、突発真駒内行きを決めたあたりからちょっと勢いがおかしい。



①ハロープロジェクトのファンクラブ

まだまだ新規のつもりなのだが、なんだかんだでハロプロを好きになってから、もう7年ほど経つ。
ある程度くだけても大丈夫そうな場であれば、休日なにしてる?と聞かれたら、ハロプロのライブに行くと答えるし、実際月1回は行きたいと思っている(もちろん無理なこともあるけど)。
それでも、ファンクラブには入っていなかった。
よほどの人気公演でなければ、一般発売でもチケットは取れるし、規模の大きい公演なら、ライブビューイングもある。
ファンクラブイベントぐらいしかメリットを感じていなかったし、社会人になったら、ボーナスをもらったら、転職したら、となんとなく理由をつけて先延ばしにしたまま、ここまで来ていた。

しかし。
今月、後述のAぇ! groupのファンクラブへの入会を検討したときに、ふと考えた。
順番が変ではないか、と。
初めてハロプロのライブに行ったのは2016年。
そこからなんやかんやと推しが解散したり、卒業したり、脱退したり、紆余曲折ありながらも結局最後はハロプロに帰結するというか、好きな気持ちに優劣なんてつけるものではないが、最優先は結局ハロプロである自覚がある。
にもかかわらず、ファンクラブに入るのがAぇ! groupが先、とはこれはさすがにおかしい。
筋が通っていない。
人生で初めて入るファンクラブはハロープロジェクトであるべきだ。

というわけで、まずはハロープロジェクトのファンクラブに入会した。
これはまぁいずれ起きていたことなので、だいぶ想定内のお話。


②Aぇ! groupのファンクラブ

先々月から急にAぇ! groupに転がり落ち、先月末に真駒内に突発的に向かい、ライブに参戦した話は、詳しくは前の記事と前の前の記事を読んでもらえればと思う。
とにかく、私はAぇ! groupに落ちた。
めっちゃ急に転がり落ちた。
落とし穴に勝手にはまった。

この事務所は、良心的ではあるが、商売が上手い。
あと、ハロプロよりは明らかにファンの母体が大きい。
のに、ライブビューイングをやらない。
これだけ本当に解せないんだけど、なにか理由があるんだろうか?

真駒内はチケットの一般発売が公演の一週前という鬼スケジュールだったから、たまたま一般発売で取れたけど、これから先、そんなに簡単にチケットが取れるのか?

これで行ったライブが楽しくなかったならよかった。
やっぱり男性アイドルのライブは合わないなーと、無料で楽しめるYouTubeやら、いずれ発売されるであろうBlu-rayで充分だと思えたらよかった。
めっちゃ楽しかったのだ。
できれば毎ツアー、席なんてどこでもいいから、1公演ぐらいは入りたいなぁ、と思うほどに。

となるとやはり、ファンクラブに入るべきかもしれない。
ファンクラブ限定動画なんかもあるらしいし。
(余談だけど、入会してすぐに見た限定動画、えらい長尺動画が多くて、福利厚生!!!と思った)

というわけで、ハロプロのファンクラブに入会したその直後にAぇ! groupのファンクラブにも入会した。
比較的、兼オタのいる界隈だとは思っているが、さすがに同日にファンクラブ入会を決めた人はいないんじゃないだろうか?
いたらさすがにお友だちになりたい。



③福本大晴さんのファンクラブ

これは、完全に予想外の出来事だった。
ハロプロはきっかけさえ決まればいつか入会するつもりだったし、Aぇ! groupは真駒内が楽しかった時点で覚悟を決めていた。

ただ、福本大晴さん。
これは予想だにしない出来事だった。

前提として、私がAぇ! groupに転がり落ちたのは2024年4月下旬。
2023年末に脱退した大晴さんの活動をリアルタイムで知る部分はひとつもない。

でも、Aぇ! groupの過去の動画を見漁ると、そこにはずっと大晴さんの姿があった。
弾けるような笑顔が印象的で、リアクションが元気で、動きがかわいくて、気分の浮き沈みがすぐわかるようなコロコロ変わる表情が素敵だった。
なによりとにかくお顔が好みだった。
横顔が綺麗な人が推しになることが多い。
謝罪文だけがポツンと投稿されていたXのアイコンの写真をありえないくらいかっこいいと思っていた。

とっくにいないことは知っているのに、Aぇ! groupを知ろうとすればするほど、そこには大晴さんがいる。
Aぇ! groupを知ったタイミングを後悔するとすれば、少しだけでも大晴さんがリアルタイムで動く姿を見られる時期に好きになりたかった。
もし、6人でデビューしていたら、今も変わらずAぇ! groupに大晴さんがいたら、きっと私は迷わず大晴さんが担当だと言っていたと思う。

けど、大晴さんはもういない。
なかったことにはしない、と彼らは言うが、この先いつかいない期間の方が長くなる。
謝罪文だけがポツンと残るXは、これから先動くかどうかもわからない。
好きだという気持ちはあるが、仕方ない。
そう思って、好きな気持ちを最後に閉じ込めたくて、なんとなくネイルをオレンジ色にした翌日の夜中。

インスタが爆誕した。

わけがわからなかった。
まだ、アイコンの写真もないただのインスタ。
ただただ、Xに連携されただけのアカウント。
それだけでも大事件だった。
大晴さんは生きている。
考えてみれば、Xに残る謝罪文だって、投稿された数週間後に見たから、リアルタイムで大晴さんが行動を起こしているところに立ち会えたのは初めてだ。
生きていて、インスタをどうするつもりかはわからないけど、公開するつもりがあるというだけで、とても嬉しかった。
それが16日の日曜日の夜中。

17日のお昼。
インスタライブのお知らせが投稿された。
謝罪文だけが残るXに新しい投稿が放たれた。
普通に変な声が出た。
予告されたのは、その日から3日後の夜。
そわそわなんて言葉では済まされないそわそわした3日間が始まった。
こんなド新規ですらこうなのだ。
長く大晴さんを推してきた人たちの心境はいかばかりか、推し量ることすら難しい。
これからについて、というなんのヒントもない未来に、様々な憶測が飛び交い、不安な気持ちもあった。
と思ったら、インスタのアイコンが変わって、うわー!顔がいい!!!とてんやわんやになったりもして、とにかく忙しない3日間を乗り越え、運命の20日がやってきた。

巷で心配されていた通り、インスタライブができず、YouTubeでの生配信に変わった、大晴さんのこれからの話。
こちらまでなんだか緊張して、胃の痛みすら感じた。
画面の前に現れた大晴さんは、ありえないぐらいに顔が強張っていて、本当に不謹慎な話なのだが、これから死んでしまうのかすらと思った。
切腹する前の武士、を実際に見たことはないけれど、あんな表情をしていたのではないだろうか。
それぐらい、覚悟を決めた顔をしていた。

強張った顔のまま放たれた「アイドルをやる」という宣言。
いろんな意見があるのはわかる。
言われてもしょうがないと、本人も覚悟を決めているように見えた。
それでも、シンプルに、嬉しいなと思った。

山のようにアイドルがいる時代だけど、本当にアイドルに向いてる人というのは意外と少ないと思っている。
アイドルに向いてはいないけど、アイドルを必死にやっている人がたくさんいる中、大晴さんは本当にアイドルに向いてる人に見えていた。
それは、素行とかそういうのはどうでも良くて、表舞台の立ち方というか、振る舞い方というか、そういう部分。
もちろん、素行とかそういう部分も注目されてしまうのだろうけど、私は支障をきたすほどでなければ、どうでもいい、と思ってる。
そんな些細なことより、笑う姿を、歌って踊る姿を見せる方が似合うなら、それだけでアイドルとして100点満点。
ついでに言うなら、スキルが低くても、それを補えるビジュと愛嬌があれば全然許せる。
アイドルのくせに、スキルブスの方が何倍も許せない。
だから、私の中の基準では大晴さんはめちゃくちゃにアイドルに向いている。

そんな、アイドルに向いてる人が、アイドルをやりたいと思ってくれたことがどれほど嬉しいことか。
もう二度と見られない、知ったときにはもういなかったその人が、アイドルをすると言ってくれたことがどれほどありがたいことか。

そのありがたさ、嬉しさ、いろんな感情を噛み締めてから、ようやく公開された情報が呑み込めた。

ファンクラブ開設?
ライブツアー開催?
先行抽選スタート?
全部、もう、すぐ決断しなきゃだめ⁉︎

迷いはもちろんあった。
新規、というか、ファンと名乗って良いのかすら微妙な立場だと思う。
そんな自分がファンクラブに入ってもいいんだろうか。

迷っている猶予が1ヶ月あったら、入会しなかったかもしれない。
でも、猶予がない。
具体的に言うと1週間もない。
後悔したら終わりだ。
大晴さんがアイドルである姿、見てから決めたい。
これから大晴さんを推すかどうか。

というわけで入ってしまった、大晴さんのファンクラブ。
ついでに闇雲にライブツアーも全公演申し込んでみた。
1公演でいいからあたってくれたら嬉しい。



人生でいつかはなにかのファンクラブに入るタイプだという自覚はあった。
ただ、それがみっつも、2024年6月に固まるとはさすがに予想もつかなかった。
人生とはとかく数奇なものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?