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最近のももたと猫の介護食について

夜明け頃、お腹をすかせたももたに起された。
ごはんを置いている台所に引っ張るように連れて行かれる。
ほかのきょうだい達のために出してあるドライフードの前に、ももたが座った。
食べようとしているなら邪魔をしたくないと思って、様子を見ることにした。
こぶりのドライフードが、床に散らばる。
舌ですくいあげるが、うまく口の中に入れることができないのだ。
ももたは、きょとんとした顔をしている。
その姿を見て、泣きそうになった。

そんな日もありました。

3回目の手術が終わって退院してから、2週間ぐらいした時に、今度はひげ袋のあたりにはげができてしまいました。
皮膚が真っ赤になっているのに驚いて、あわてていつもの動物病院へ。
どうやら、上顎の歯が抜けて、そこが化膿しているのではないか、ということ。
注射をしたり、塗り薬を遣ったりして、それ以上は腫れることがなく、おさまったあたりから、徐々に食欲が回復していきました。
痛みがやわらいだせいなのか、膿などがなくなって味が戻ってきたのか、それはわかりませんが。

退院して数週間は、ももたの排便は週1回のペースでした。
それが、2-3日に1回から、ほぼ毎日に近いペースにまでなりました。
つまり、それぐらい、彼は食べるようになってくれたのです。
朝5時頃から3時間おきぐらいのペースで、なにか食べさせろーと来るものですから、私も、家族も、ちょっとへろへろしてきているのですが、食べてくれるだけありがたいです。

ももたの食欲は回復したけれども、いまだにドライフードは食べられません。
舐めて食べられるものを中心にあげていることから、噛みながら口を入れる動作を忘れてしまっているようにも見えます。
リボンやひもで遊んでいると、噛もうとはするのですが、食べ物をはぐはぐと噛みながら口に入れる様子は少ないです。
ペースト状のものは食べるのですが、フレークやチャンクが入っているものははぐはぐと口に入れるかと思いきや、そこで咳き込んで口から出してしまいます。

当初は舐めるのもへたくそで、顔の周りのあちこちにごはんをつけ、舐めたものが額のあたりにまで跳ねていたものです。
今でもご飯の場所を的確に把握することが難しいようで、鼻をごはんにつけて距離とにおいを確かめ、おそるおそる近寄るように空振りしながら皿を舐めます。
そうなんです。スプーンで差し出さなくとも、お皿から直接舐められるようになりました。
それなのに、そこまで空腹でないときは、スプーンで口に運ぶことを求めるので、これは甘えているのかなぁ。
ちゅーるを袋からもらうのも好きで、目を細めながら舐めている様子を見ると、こちらまで幸せな気分になります。

もしかしたら、高齢猫やけがをした猫のお世話をしている人に役立つかもしれないので、今現在のももたの食事を書いておこうと思います。
噛まない、舐めるだけの、猫の食事です。
栄養バランスなどは、正直なところ、適切な範囲がよくわかりませんので、人間が食べさせやすい食事の例ぐらいに思っていただけると幸いです。

退院したてのころ

退院サポートウェット缶(ロイヤルカナン)
シリンジでも給餌できるような、柔らかいムース状。高蛋白質で、ハイカロリー。

デビフ缶
デビフ缶はどれも総合栄養食。
カロリーエースプラス 猫用流動食……流動食。90kcal/100g。生クリームのようなとろみのある液体。スプーンで給餌するのは難しい。
カロリーエースプラス 猫用ムースタイプ……90kcal/100g。流動食よりはスプーンで給餌しやすい。舐めるだけで摂取できる。
カロリーエースプラス 猫用介護食 ささみ……90kcal/100g。しっとりとしているが、鶏肉なのでぽろぽろのそぼろ状になっており、ももたは鼻につまらせがち。

スペシフィック
猫用 腎心肝アシスト(FKW:ウェット)……ナトリウム、リン、蛋白質を制限し、腎・肝・心の健康維持に配慮した食事療法食。知人がわけてもらって使用。水やおやつちゅーるを加えて柔らかくすることができる。

なんでも試してみた

④アルモネイチャー
デイリーと書かれた缶詰のシリーズを試した。比較的柔らかなムースで、かき混ぜることでペースト状にすることができる。味の種類が豊富で、一つずつ買ってみたので、どれがももたの口にあったのか、却ってよくわからなくなった。

⑤ウェルネス コア ディバインデュオ
味は魚系とチキン系の二種類。柔らかそうなムースに見えたのでよいかな?と思ったのであるが、チャンクのトッピングがあるため、噛みながら食べられる猫でないと難しかった。

⑥アニモンダ フォムファインステン ミルキース アダルト
これもムース状で柔らかくていけるかな?と思って購入したが、実物は結構しっかりと歯ごたえがある様子で、回復期のももたには食べることが難しかったごはん。

⑦キットキャットムース
ムースと書いてあるから大丈夫であろうと信じて購入したが、素材がそぼろ状になって含まれているため、これも、当時のももたには食べることが難しかった。今ならいけるかもしれない。

⑧たまの伝説 長生きしてねたま とろみまぐろ
高齢猫用のごはん。まぐろの身をしっとりと仕上げてある上に、血合いの部分が入っていないので、白くてきれいな仕上がり。まぐろはフレーク状であるため、これもももたではなく、弟猫が美味しくいただいた。ところが、最近になってももたも食べられるようになってきたので、追加購入。

⑨メディムース
これは比較的柔らかいムースで、かきまぜると程よい柔らかさのペーストになる。6種類のラインナップ。においが少し独特。

最近の主力

⑩メルミル 介護食(まぐろ、かつお、チキン)
ハイカロリーのペースト状。1回分ずつのパウチとして、使いやすい。水を少しだけ足して、レンジで10秒程度あたためて混ぜ、柔らかくしてから食べさせている。ももたも、これはだいたい、一人で皿から食べるようになった。

⑪ミャウミャウ クリーミー
味の展開が多い上に、比較的リーズナブル。ペーストよりも、スープに近い液体状。ももたの体重管理のためにも、カロリーがそこまで高くないこのパウチが役立つはずだったが、味がなかなか気に入らない様子で、もっぱら弟猫が喜んで食べている。スプーンで給餌するには、液体すぎて難しい。

⑫CIAOちゅ~る 総合栄養食
ももたの食欲の回復に寄与してくれたのは、間違いなくCIAOちゅ~る。しかも、ちょうどよく総合栄養食と銘打ったシリーズが出て、非常に助かっている。味やにおいが濃いのか、食いつきがいい。食いつきはよいが、ちゅ~るだけで一日に必要なカロリーを賄おうとすると、お財布が泣く。また、脂肪分や水分がドライフードよりも多くなるのか、便がゆるくなるので要注意。

⑬アイシア 健康缶パウチ シニア猫用 エイジングケア
これは退院直後に買ってみたもののひとつで、当時はトロトロすぎてスプーンであげづらく、そのまましまい忘れていた。在庫を弟猫にあげてしまおうかと思って、念のため、ももたにもあげたら、難なく自分でなめて食べてくれた。

⑭はごろも 無一物パウチ やんかわ仕立て
退院直後は食べづらそうにしていたのであるが、最近、これは問題なく食べられることがわかってきた。小さめでやわらかなフレークなら食べられるようになった、練習にぴったりのごはん。
2022年6月に製造終了。残念。

⑮シーバ ごちそうフレーク お魚とささみ
これは、事故に遭う前のももたのお気に入りで、私がこっそり買って、ももたのためだけにしまっておいた物。家族が見つけて、弟猫にあげるついでにももたにもあげたところ、食べたという。時間はとってもかかるが、フレーク状のごはんも食べられるようになってきた。嬉しい。

そんなわけで、メルミル1袋+ちゅーる2本が1回の量で、1日3-4回というペースで給餌してきました。
しかし、これでは軟便になりやすいことと、2-3時間で次の食事をねだることから、ベストではないのだと思います。
今月になってからも、最後の方に書いたように、シーバのほぼフレーク状のご飯を食べられるようになってきたりと、日々、状況は変わっています。
ドライフードを使えないと、ごはん代がえらいことになってしまうのもあり、引き続き、人間が試行錯誤していくつもりです。

猫によって味の好みがあります。
すべての猫さんに、ももたの好みが合うわけではないと思います。
もっと柔らかなごはんが好きな猫さんもいれば、もっとしっかりと塊のごはんのほうが好きな猫さんもいるでしょう。
思い出すまま書いたこの一覧(ほかにも買ってみた、試してみたものもあります)が、少しでもお役に立てば幸いです。

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