アーティストチャレンジ⑤

⑤大学院時代
コミュニケーションに基づく絵画制作

タイトルはそのまま大学院時代の研究テーマです。
風景画家が理想の風景を探し回るように、戦争カメラマンが戦争に赴くように、私は人物を制作していく上でたくさんの人と出会い、お話をしなければと思っていました。

行動範囲を広げる上で制作や発表形態も少し変化していきます。前回の投稿、大学時代と重なるところもありますが、表現の上で特に大きかったのが2つ。ライブペイントとコンテンポラリーダンスです。

大学のオープンキャンパスや学祭で、大学から委託を受けて、洋画コースのPRとしてライブペインティングを行ってきました。
また所属していたコンテンポラリーダンス研究所では、頻繁に発表会を行い、時にはお金を頂く舞台にも出演しました。

何が楽しかったかと言うと、人との交流です。
ライブペイントをしていると、鑑賞者の方が自然と話し掛けてくれて会話が生まれます。個展会場よりも堅苦しくないのが要因かも知れません。
ダンスも発表前にダンサーやスタッフも交えて積極的に意見交換を行い、発表後のアンケートや打ち上げでもありがたい言葉をたくさん頂戴します。
こういう交流は作家活動だけでなく、人生においてもとても大切なことだと実感しました。人は一人では生きていけないのです。

そしてあっという間に2年間が過ぎ、大学院の修了展では個展形式の発表スペースが与えられます。
作品を並べて、中央にブルーシートを広げていつも通り滞在制作しながら、お客様のリクエストに即興でお応えした作品を展示即売会としてお渡ししたり、とても有意義で楽しい思い出として残っています。
大作をメインに東京都美術館でも展示しました。

そして実はこっそり(大学側にはほぼ内緒で)他学科の学部卒業生や修士学生と同時多発的にコラボ企画を行いました。
芸術総合領域のヒノちゃんにライブボディペインティングを。
総合美術コースの梅木ちゃんが制作した舞台装置を使ったライブパフォーマンスで自らにボディペイントを施し、ダンスを。
高力くんの制作した立体作品「祈りの形」に私がペインティングを施したものを展示。
美術史文化財保存修復学科の玲那ちゃんの研究テーマである絵具の光による劣化についての考察で実験に対してアトリエで少し協力を。
また会場内での制作の様子の撮影をグラフィックデザイン学科のザキちゃんにお願いしました。

私は本当に友達に恵まれました。
学年や学科の垣根を超えてたくさんの素晴らしい友達に会えて、大学を辞めなくて本当に良かったと思います。
あちこち飛び回っていたのでアトリエにはほとんどおらず決して優等生ではありませんでしたが、たくさんの人にお世話になり、とても楽しく、センセーショナルな学生生活を送ることが出来たと思います。

ここからはアーティストチャレンジバトンとしては完全に余談ですが、どうしても大学生活を語る上で欠かせないことをお話させて下さい。何よりも本気で取り組んだタッチフットサークルについてです。
大学1年から続けてきたタッチフット。芸工大VIVACERSとして修士1年の時に東北大会を制覇して、初めて全国の舞台に立ちました。そしてそれ以来現在も東北芸工大が連覇し続けています。
修士2年では東日本代表のオールスターにも選出され、延長戦の末に西日本代表に勝利しました。東日本代表が勝利するのは数年ぶりだったそうです。
そしてその延長戦でQBみおくんからのパスを受けてタッチダウンを決めたことが審判団の目に留まり、私は僭越ながらMVPに選ばれました。飛んで跳ねてとにかくもうめちゃくちゃ喜びました。

毎日毎日みんなでビデオを見て作戦を練り親睦を深めたこと、全国の屈強なタッチフットボーラーたちに胴上げしてもらえたことが、学生生活で一番の思い出です。

前回の投稿で大学を辞めたかったお話をしましたが、辞めれなかった一番の理由はタッチフットにあると言っても過言ではありません。これがアーティストバトンじゃなくてタッチフットバトンだったらもっと作文のモチベーションは高まっていたかも知れないくらいこのスポーツが好きです。笑

#アートチャレンジ #アートチャレンジ7日間
#artchallenge #artchallengeday7

次回
⑥社会人になって
絵画の本質

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