見出し画像

AwBH 第13章 日本語化プロジェクト訳者雑感

文明崩壊後の人類世界の荒野に倒れていたところを善良な人々が集まる居住地の一団に救出され、そこで過ごすうちに心の平穏を取り戻し、新しい居場所を見出し始めていたレザ。しかし付近に住み着く野党の集団「カリオンズ」の襲撃を受け、レザを慕っていたガブリエルという名の少年を含む多数の犠牲者が居住地から出てしまいます。武器を奪われ反撃も絶望的な中、居住地の一団が捕虜として捕えたカリオンズのメンバーをレザが尋問することに。しかしガブリエル少年を殺されたレザの怒りは収まらず、捕虜を惨殺。果たして居住地の運命は…

というのがここまでのレザ編のあらすじ。第13章では居住地の壊れた発電機を使って爆弾を作ったレザがカリオンズに報復を行う話となっています。ほぼ全編がアクションシーンとなっており文章量が少なく、翻訳的な部分で補足する部分は少ないため、訳者雑感も短めです。

本編でも発電機を用いた爆弾を使用していたレザでしたが、人間社会で既に実戦投入してたことが明らかとなりました。完全にレザの独断で行われた危険な作戦ではありましたが、恐らくカリオンズのアジトは壊滅したものと思われます。レザが竜の世界に送り込まれたのも、その戦闘能力を買われて選ばれた可能性が高くなってきました。本当に外交が目当てだったのだとしたら明らかに不適任ですしね…

カリオンズのメンバー二人の会話にはAnger Managementという用語が何度か出てくるのですが、直訳すると「怒りの管理」となるように、自身の怒りについて上手くコントロールする方法、もしくはそのスキルです。欧米では公の場で怒りの感情を発露させてしまうことは強く慎まれる傾向にあり、管理職や社会的に地位のある人間においては特に求められる素質とされ、Anger Managementの講習も頻繁に開催されています。ちょっと日本語には訳しにくいので、この単語が出てくる会話は意訳が多くなっています。

トゥルーエンディング後の世界を描くAwSW2が正式にアナウンスされた今、その舞台となる人間編の重要性は高まっているのですが、果たしてAwSW2のリリース時期として設定されている2023年中にAwBHの人間編が完結してくれるのかどうかも気がかりなところです。

次は順番が前後して第12章。ゾンとその家族の物語が描かれます。

----

本記事は『Angels with Broken Hearts』の日本語訳プロジェクトです。
オリジナルの公式HPはこちら
http://angelswithbrokenhearts.com/

この翻訳記事は制作者の許可の下で行われている公認プロジェクトですが、訳文はファンによる非公式翻訳です。公式は訳文に一切の責任を負いません。訳文についてお気づきの点は訳者までお寄せください。

AwBHのコミックの内容、及びアートの著作権は全てM. B. Saunders氏ならびにアートを担当したアーティストに帰属します。フォントの著作権は各フォントの著作者に帰属します。

訳:Luptas