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Kalafina「テトテトメトメ」は大人の女性の乙女心が炸裂しててエモすぎる


まえがき

YKL #18の国内公演も全て終わり12月のKaji Fes.を待つばかりのカジウラーの皆様、いかがお過ごしでしょうか?

YKL初参戦の筆者は大宮・渋谷の計3公演に参加しました。
本当に幸せな時間でした・・・。

そんなカジウラー熱が残ってる内に、前々から書こうと思っていたKalafina記事を書いてしまおう、というのが今回の趣旨です。

そんなわけで、今回はKalafina「テトテトメトメ」をご紹介します。

曲紹介

作詞・作曲・編曲:梶浦由記

2010年3月17日発売のKalafinaの2ndアルバム「Red Moon」に収録されている、いわゆるアルバム曲です。
筆者はどのアーティストでも「そこからハマる?」っていう妙な曲をキッカケに沼ることがあるんですが、実はKalafinaの場合はこの曲だったりします。
もちろん他のシングル曲も知ってたんですが、この曲を初めて聴いた時に歌詞含めて「あ、こういうの好き~~~」ってなってしまって明確に沼にハマった記憶があります。

歌詞

以下、歌詞は歌ネット(https://www.uta-net.com/song/92065/)からの引用です。

なお、この曲の構成は洋楽の「ヴァース」「コーラス」っぽい構成になっているので歌詞の章立てもそれにならって表記したいと思います。

ヴァース①

恋人のようなキスをもう一つ
甘く落としたなら
目覚めた頃には二人
ありふれた恋の迷路の中

恋人の「ような」、ここが最初の引っかかりポイントです。
キスした上で「目覚めた頃には二人」なので、いわゆる一夜を共にしたシチュエーションなのかなと思ったら、あくまで恋人の「ような」?
しかもその次は「ありふれた恋の迷路の中」。

もしかして、まだ正式な恋人じゃない?
「付き合い始める前に先に一夜を共にしちゃったけど、本気になっていいのかまだお互い探り合ってる」とか「私はもう本気だけど、あなたが本気なのか遊びなのか分からなくて本心が知りたい」とか、そんな場面を想像してしまいました。

・・・え~、いつも通りこういう深読みが止まらない筆者です。ゆるちて。

コーラス①

手と手を合わせて覗き込むのは
なかなか見えない貴方のココロ
もっとずっと近くで まだ遠すぎて
まだまだ知りたい
恋は何処にある?

あなたの本心が知りたいわけです。
恋愛中なら当然の気持ちではありますが、この2人の状況次第で意味合いが大きく変わりそうです。

一応は付き合えてる状況なら「あなたが私に夢中になってくれてるか不安だよぉ」くらいの甘酸っぱい受け取り方も出来ますが、ヴァース①の筆者の仮説みたいなシチュエーションだと一気に湿度が上がります。

ヴァース①は全部比喩表現で実際にはまだ何もしてない!まだ片想い中!という解釈もあるかもしれませんね。
この辺の解釈は人それぞれ好みがあると思いますが、筆者はいつも通り湿度の高いややこしい恋愛寄りの解釈で行きたいと思います。

ヴァース②

歩くテンポを
私がいつも貴方に合わせている
切り過ぎた髪
どうやら誰かのタイプじゃないらしい

この2人の関係性が如実に表れているヴァース②です。
歩く速さも髪の長さも、私はいつもあなたに合わせている。

仮に「私」が女性で「あなた」が男性だとすると、男性側にはレディーファースト精神はあまり無さそうです。
女性側が早足になるようなペースで歩いたり、美容院から帰ってきた女性に「もっと髪長い方が好きなんだけど」とか平気で言ってそうです。
でも、私はとにかくあなたに好かれたい一心で、文句も言わずあなたに合わせている。

良くないですか?こういう乙女心。
思春期真っ只中の乙女心より、大人の女性が好きな人の前でだけ思春期みたいになる乙女心の方がエモさが高いと思うんですよ。(断言)
梶浦さんの曲に出てくる乙女心は大人の女性寄りの比率が高い印象がありますし、それを大人な女性の代表みたいなKalafinaの3人が歌うと説得力があります。

コーラス②

目と目を合わせて君が見るのは
かなり着飾った私のココロ
やりくり上手と言われるけれど
辻褄合わせじゃ
恋は行き詰まる

あなたの前ではいつも本音を押し殺した「かなり着飾った私」。
周りの人達(多分女友達とか)からは恋愛において「やりくり上手」と言われる私だけど、こんな歪な関係じゃ長続きしない。
「辻褄合わせじゃ恋は行き詰まる」はそんな心情なのかなと思いました。

良くないですか?こういう乙女心。(2回目)
宇多田ヒカルさんの「俺の彼女」に通ずるものを感じます。

あなたの隣にいるのは
私だけれど私じゃない
女はつらいよ 面倒と思われたくない

宇多田ヒカル「俺の彼女」より

周りから「やりくり上手」って言われてる女性が、嫌われたらどうしようって気持ちに支配されて本音を飲み込んで彼好みの女になろうとしてしまう。
私はなんて下らない女なんだろうという自己嫌悪を抱えつつ、好きだからそうすることを止められない。

良くないで(略)

ブリッジ

ぐるぐる廻って 始めに戻って
我が儘勝手な 背中を抱きしめた
ぐるぐる心は 貴方に戻って
未来も憂いも その腕に預けたから…
複雑怪奇で なんかちょっと浮気で
暢気な格好で 会いに来る人だから
ぐるぐる廻って もっともっと迷って
何度も怒って それでも会いたくて
今…

この関係を本当に続けて良いのかグルグル考えて悩んだけど、結局あなたの「我が儘勝手な背中を抱きしめ」て、これから待っている「未来も憂いも」あなたの「その腕に預けた」。
私が色々悩んだり服装や髪の長さもあなた好みにしようとしてるのに、あなたの方は「暢気な格好で会いに来る人」だけど、そんな所も憎めなくて。
怒りは何度も湧いてるけど、それでも会いたい気持ちは無くならなくて・・・。

完全に「惚れた弱み」ですね。
別れてから「なんであんなやつと付き合ってたんだろう・・・」って賢者モードにならないか心配です。

大人の女性の少女みたいな葛藤、良くないで(略)

ヴァース③

大事なものが少しずつ変わって
また夏が来る
好きになるのに理由わけはないけど
答えは決まっていた

「"また"夏が来る」なので、この関係が始まってから少なくとも1年は経ったのかもしれません。
※去年の夏はまだこの関係が始まってなかったけど今年の夏は初めてあなたと迎える、っていう解釈も可能ですね。その場合は「大事なものが少しずつ変わって」と直接繋がる感じになります。

「好きになるのに理由わけはないけど
 答えは決まっていた」
なんでこの人を好きになっちゃったのかな・・・って考えたりもするけど、結局理由は分からないまま。
でも、どうしたいかは決まってる。
「好きだから、そばにいたい」それが答え。

乙女指数が高いよ~~~!

コーラス③

目と目を合わせて夢を見るのは
こんなに近くに君がいたから
名も無き日々にも夢を見るから
手と手の間に
恋はここにある

「名も無き日々にも夢を見るから」が筆者の深読みを誘発するんですよ。
正式な恋人として付き合えてない、恋人でも妻でもパートナーでもない、人には表立って言えない関係だから「名も無き日々」なんじゃないの!?とか勘ぐっちゃうわけです。
たとえ都合の良い女ポジションだとしても、あなたが「こんなに近くに」いるだけで私は幸せ。だからいいの・・・。

考えすぎ?筆者の考えすぎですか???

で、最後がこの曲の肝です。
「手と手の間に 恋はここにある」

手と手を繋いで、目と目で見つめ合って。
「あなたは本当に私のこと好きかな?本気で愛してくれてるのかな?」
そんなことをグルグル考えながら、一番近くであなたを感じられる。
この苦しいけど幸せな時間が恋だ。
恋はここにあるんだ、と言ってるわけですよ。
それが「テトテトメトメ」というタイトルの意味だと言ってるわけです。

乙女指数が高いよ~~~!(2回目)

あぁぁぁ・・・筆者は本当にこういうのに弱いんです。
梶浦さんの恋愛曲にちょくちょく登場する「20代中盤~後半。周りからは『気が強くて自立してそう』って思われがちだけど本当は繊細で、誰にも見せない弱くて情けない自分を好きな人には受け止めて欲しい」系女子が本当にドストライクなんです。
※注:あくまで筆者の勝手な妄想です・・・(普通にキモイ

あとがき

以上、Kalafina「テトテトメトメ」でした。

改めてですが、これは筆者の妄想ダダ漏れの自己流解釈です。
これが正解だなんて言うつもりは全くないので、違う解釈あったら是非コメント欄などで教えてください。

では、また次回お会いしましょう。

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