カタリ。

ああ涙ひとつ
ゆるせない

骸になりそうな心臓に
無理やり心を当て嵌めて
ヒトという形を取らせようと

歪な自分を歪で埋めて
腐蝕の侵食をゆるしてく

わたしが望むのは
肉体の死による開錠でなく
魂の咽び泣きを許すこと

生まれながらにすべてを憎む
許すことができない
自分自身も
産み落とした存在さえも
はじめっから厭で
憎んでいたわ

だから無関心を纏って
突き放すしかなかったの
触れるものすべて壊してしまいたくなるから

闇の奥底に堕として
眠りの底に
そうでもしないと耐えられないもの
蜷局を巻く蛇の囁きに

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