熱帯夜

夜の帳も深まって
ピアノが粋に弾ければ
セピア色のバーも色に染まる

ここにいないベースの弦も
この身に響く鼓動で奏でりゃ
身体の奥底 衝動ふつふつ

これが恋かと
見知らぬ錯覚

音に魅入られ
聴き入る世界

勝手に刻む
リズムに歌いたい

調子が合えば
通じたってこと?

やがて夜も更け
夢も終わる
恋のような熱もいずれ冷めるわ
だからせめて喉の奥に熱を湛えて
今日も夜の闇に溶け込む



©2015  緋月 燈


AmijakanWatch https://twitter.com/AmijakanWatch/status/592882744679620608 様から世界を紡いで。


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