恋還リ

あの日埋めた恋心は
涙で包んで包んで固めた土に納め

墓標も立てず
眠らせたはずだった

語られることなく
留められることなく
風の前に掻き消えると

ああ なのに
幾年の時を前に
咲いた花

いつ芽吹いたというの
いつ咲いたというの
いつの間に こんなにも育った
恋という心の種

あの日の想いを咲かせる
甘い香りに
まどろんでもいいだろうか

夢ではせめてあなたに逢いたい
この心が 愛と呼べるくらいには
やさしくなれたわたしになって



©2015  緋月 燈


AmijakanWatch https://twitter.com/AmijakanWatch/status/586373557002743809 様ツイートへの返歌。

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