刹那の君

あの時の夕日を
僕は覚えていない

君との別れを彩ったはずの色を
哀しいほどに

夕日は一瞬を刻むことすら許されないまま
変わっていってしまうから
忘れる前に忘れてしまうんだ

だからあの日僕が憶えていられたのは
君の事だけなんだ


©2014 緋月 燈

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