暁をとめて

深い夜のつなぎめ
横たわるオレンジの陽
青い夜へと導かれる
どこまでも続く空に

二人は寄り添うかのようで
けれど解けあわず
けれどなずみ
ただそこに輝きあう

夜と昼と
その間
朝と夜と
その間

わずかな時にしか
見えない
オレンジ

とらえたいその姿は
いつもゆらゆら
陽炎のよう
とらえられないから愛おしいのか

肌を刺す冷たさに
どこかぬくもる夜が恋しい
君の腕に包まれて
眠るとはなんてもったいないだろう

朝になればいなくなるんだね
暁の空のまま
凍らせてほしい
君と僕ときみといたいから


©2015  緋月 燈


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