wine mine

体の奥体の奥
少しずつ溜めてゆく

ひとしずくの滴りが石を象ってゆくように

体の奥心の奥
記憶の深層へと沈めてゆく

きっと出逢いが訪れて
わたしの中から溢れさせるために
眠らせておく

今は、まだ

思い出せないくらいに沁みついたら
わたしに醸造され
味も香りも燻らせる
美味しい言葉になるでしょう

だから今は
見てゆくの
聴いてゆくの
いろんなものを



©2015  緋月 燈

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