空いろの花

冷たく張った空気のヴェールに透かした空

春いろのカーテンもないし
秋風の揺らめきもすでに遠く
夏の眩さも吹き飛んで
ただ、青くなった

閉じた瞳に染めるには
ちょうどよく冴え冴えとして
ほんの少し微笑みかけることもできた

辛さの霧が立ち込める心に
ひとすじの青空を落とせば
冬のはじまりを告げてきた風が
鮮やかな彩りを降り注ぐ

ここで涙のひとつでも流せたら
霧はきっと流せるだろう
けれど快晴 濁りのない空!
霧はそうそう晴れ渡らない

けれど微笑み ひとつ零れて
花が 一輪 芽吹くかもしれない

空の青を映した花が
僕の心にひとつ灯れば
霧が降りても 咲いていられる?

未来はけして決まってはいない
だから希みを花に注いで
空の青さを今日も映そう
僕は僕に微笑いかけたい。


©2014  緋月 燈

AmijakanWatch https://twitter.com/AmijakanWatch/status/540319147565924352 様ツイートより連想。

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