陰の虜囚

緑をおびた陰に覆われ
森は時空を隔て
時を刻む

夜の月
光を伸ばすこと能はず
昼の陽も
光の手を差し伸べること叶わぬ

緑の陰に隠された最奥
光を放つかのよう
真白に輝く 花 一輪

朝の光だけが
君を照らしらしめる
真白の麗しさ
濡らすは涙なのか

森は云う
彼女は涙を知らぬ
悲しみを知らぬ
喜びを知らぬ
彼女は真白ゆえ
朝の光 森の闇だけ
知ればいいのだと

ああ それしか知らぬ花
それは 幸せ?

魂に刻まれた
陽を求めるこころ
天に伸ばす手は
幸せを求めてはいないだろうか

知らずとも知っている
わからなくなっているだけで
迷わされているだけで

さあ 天の光を知れ
高みのひかりを 陰に潜む真意を
闇の安息と 本質を

自分が望む 幸福を!


©2014  緋月 燈

AmijakanWatch https://twitter.com/AmijakanWatch/status/543217952514789376 様ツイートより。

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