燈火をうつして

ねえ　涙がこぼれてしまいそうだよ
目蓋に宿る熱は
こころがふるえているから？

想いが体じゅうを走り抜けて
どうしようもない

やり場のない熱を
そっと言葉にしてみるけど
ほんとに足りない

「愛してる」
「I love you」

言葉に火を移しても
なんてこころに燈った熱は収まらない！

でも詠わずにはいられない

ああ、だから
この燈火を灯しましょう

あなたの背がそっと押されることがありますように
あなたの心が明日、穏やかな風に満ちていますように
あなたの眠りが深く穏やかでありますように
あなたの愛があなたにも誰かにも向けられますように

I love you
微笑んで　そう言えますように

©2015　　緋月 燈

こころの熱を、祈りにかえて...