【稀 rea様有償依頼台本】
君と僕
作:Luna
《本編》
SE:ドアが開く音、革靴で歩いてくる音
カリーナ:おはようございます ソウタ
ソウタ:はぁぁぁ(あくび)
おはよう カリーナ
カリーナ:よく眠れましたか?
ソウタ:あぁ、ぐっすりだよ
君は?よく眠れた?
カリーナ:ソウタ、私はAIですので
人間と違って眠りません
ソウタ:そうだったね、ごめんごめん
天気もいいし、今日も頑張れそうだ
カリーナ:はい、頑張りましょう
さぁ、応接室へ急いで
ソウタ:え、もう?なんか早くない?
もう少しゆっくりしようよ
カリーナ:ダメです
ソウタ:なんで?
カリーナ:なんでもです
ソウタ:せめてコーヒー 一口だけいいだろ?カリーナ
カリーナ:ダメです、ソウタが寝坊したので
お客様があと10分で起こしになります
ソウタ:え?待って、僕 寝坊してたの?
カリーナ:はい、いつもより20分遅い起床です
ソウタ:しかもあと10分で来るって言った?
カリーナ:はい
ソウタ:カリーナが起こしに来ないからてっきり大丈夫なものだと...
カリーナ:毎日起こしに行くと思わないでください
私はお手伝いロボットではありません
ソウタ:はぁい ごめんごめん
カリーナ:返事は「はい」
ソウタ:はい!
カリーナ:よろしい、それでは手短に説明に入ります
ソウタ:君ってさ
カリーナ:なんでしょう
ソウタ:母さんみたいだよね
カリーナ:ソウタ 私は...
ソウタ:AIです、だろ?(私は に被るくらい)
わかってるよ
カリーナ:改めてご依頼について説明します
ソウタ:あぁ、お願い
カリーナ:事前にメールをいただいております
こちらをご覧ください
ソウタ:ありがとう
カリーナ:なお、詳しい話は会ってからしたいとの事でした
ソウタ:了解 それじゃ、到着を待とうか
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SE:ドアが開く音
美織:こんにちは 先日メールでご連絡した
斎藤美織と申します
ソウタ:斎藤様 助手から少し話は聞いています
お待ちしておりました
どうぞ、おかけ下さい
美織:はい、失礼します
カリーナ:失礼いたします、こちらお茶です
美織:ありがとうございます
カリーナ:ごゆっくり
ソウタ:さっそくですが、ご依頼の件
改めてお伺いしてもよろしいですか?
美織:はい...
最近 帰り道に後ろから視線を感じるんです
ソウタ:帰り道に後ろから視線ですか
どなたか周りに心当たりは?
美織:もしかしたら会社の同僚かもしれません
ソウタ:それはなぜです?
美織:1か月前に付き合っていた人と別れたんです...
ソウタ:なるほど、分かりました
ではこちらの書類にいくつか記入して
いただいていいですか?
美織:はい
ソウタ:こちらからまたなにか分かり次第ご連絡します
美織:よろしくお願いします
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ソウタ:カリーナはこの件どう思う?
カリーナ:どう思うと言いますと?
ソウタ:僕はね、100% 元カレの執着による
ストーカー行為の前兆だと思うんだ
カリーナ:人間はなんらかのきっかけから
自分以外の他者に対して好意を抱き、交際という過程を経て、
結婚をするのは知っています
ソウタ:まあ、確かに君の言うことも間違ってはいない
けれど、すべての男女が交際したのちに結婚するわけじゃないんだ
カリーナ:なるほど、そうですか
ソウタ:好意を持つのが些細なきっかけであるように
その関係が悲しい結末を迎えるのもまた些細なことだったりするんだよ
カリーナ:悲しい結末...
ソウタ:お別れするってことね?
カリーナ:別れですか、ということはその後二人は死んでしまうんですか?
ソウタ:そこまでは言ってないよ
これまでのようには戻れないってこと
これで伝わるかな?
カリーナ:はい
ソウタ:君って出会ったときからなんでも知ってて
なんでもできるって思ってたけど知らないこともあったんだね
カリーナ:私はAIです
これまであらゆる分野の知識や技術については学習してきましたが、
感情についてはあまり詳しくありません
ソウタ:それじゃ、これからは心も育てていこうよ
カリーナ:はい
ソウタ:僕は、斎藤さんに連絡して対策を考えてみる
カリーナ:いつでも呼んでください
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ソウタ:カリーナ ちょっといいかな
カリーナ:はい、なんでしょう
ソウタ:斎藤さんに連絡して決まったこと伝えるね
明日から斎藤さんを職場から家まで送ることになりました
カリーナ:そうですか、では私もご一緒に
ソウタ:あぁ、カリーナは留守番頼むよ
カリーナ:なぜです?
ソウタ:一応 彼氏役の僕が職場に迎えにいくっていう設定だから
カリーナ:なるほど
ソウタ:カリーナがいたら不自然かな
カリーナ:そうですか、わかりました
ソウタ:もしかして僕がいなくて寂しい?
カリーナ:寂しいなどという感情はAIにはありません
ソウタ:はいはい、分かってるってちょっと聞いてみただけだよ
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ソウタ:美織さん、お待たせ
美織:ごめんね、ソウタさん
急にお迎えなんて頼んで
ソウタ:(あの後ろにいるのが例の同僚さんですか?)※小声で
美織:(はい)
ソウタ:(すごくにらまれてるなぁ、僕)
美織:(ごめんなさい)
ソウタ:(謝ることないですよ、
美織さんはなにも悪いことしてないんですから堂々としててください)
美織:(はい)
ソウタ:よしついた
美織:あっという間だったね
ソウタ:ちゃんと鍵閉めて寝るんだよ
美織:うん
ソウタ:それじゃ、また明日
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SE:ドアが開く音
ソウタ:ただいま~
カリーナ:おかえりなさい、ソウタ
斎藤様は大丈夫でしたか?
ソウタ:あぁ、大丈夫だよ
僕はめちゃくちゃにらまれたけどね
カリーナ:にらまれた、やはりストーカーでしたか
ソウタ:うん、元カレだった
今日の感じだとすぐ離れていくと思うけどね
カリーナ:そうでしょうか
ソウタ:ねぇ!カリーナ!
カリーナ:はい、なんでしょう
ソウタ:もう少し僕のこと心配してくれてもよくない?
カリーナ:もちろんソウタのことも心配していました
ソウタ:ほんとに?
カリーナ:なにか失敗してしまうのではないかと
ソウタ:えぇ、そういう心配だったの?
カリーナ:そういう、とは?
ソウタ:そっか、まだわからないか
この場合は遠くにいる大切な友達が元気かなとか
そういう気持ちね
カリーナ:ソウタは私の友達ではありません
ソウタ:ああ、そこ気になっちゃったか
僕は友達だと思ってるよ
カリーナ:そうですか
ソウタ:まぁいいや、続きはまた明日にしよ
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カリーナ:ソウタ、大変です
ソウタ:大変?なにどうしたの?もしかして、君 慌ててる?
カリーナ:私 慌てていますか
ソウタ:うん、とても
どうしたらいいの?って顔してる
君のそんな顔 初めて見たよ
カリーナ:あの、いつも使ってる砂糖がなくなってしまって
これでは今日の夕飯が作れません
スーパーに買いに行ってくれませんか
ソウタ:砂糖きれたのね、了解
ついでにお昼も買ってくるよ
カリーナ:お願いします
ソウタ:サンドイッチでもいい?
カリーナ:ソウタ、私のことはいいですから
あなたが食べたいものを
ソウタ:気分だけでも味わってもらいたかったんだけど
君がいいっていうなら
カリーナ:はい、お気になさらず
ソウタ:わかった
カリーナ:気を付けて
ソウタ:うん、行ってくる
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SE:街の賑わい 革靴で歩く音
ソウタ:よし、いつものセット買えたし、帰るか
ソウタ:カリーナはサンドイッチが食べられないから
なにか代わりになるものを渡せたらいいんだけど、なにがいいかな
ここでアンケート!!!-------------
ソウタがカリーナのために買ったものは?
① 花束 ② 映画のチケット
ソウタ:あっ!わかった
これにしよう
ソウタ:きっと喜んでくれるはず
(少し間を開ける※5秒ほど)
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分岐A 花束 <君を愛する>
カリーナ:ソウタ、帰りが遅いですね
どうしたんでしょうか
ソウタ:ただいま… カリーナ…
カリーナ:ソウタ、おかえりなさい
どうしたんです、ソウタ 元気がありませんね
ソウタ:ん?そうかな…そんなことないと思うけど…
カリーナ:それに体温が低下しています
もしかしてなにかありましたか?
ソウタ:いや、さっき事務所の前でちょっとね
カリーナ:ちょっととはなんですか(※不安げに)
ソウタ:この前の人に刺されちゃったんだ(※強がってる感じで)
カリーナ:分かりました、もういいです 喋らないでください
救急車を呼びます
ソウタ:今の情報だけでだれかわかったの?すごいな
カリーナ:もういいですから…黙って…
ソウタ:カリーナ、君 僕を心配してくれてるの?
カリーナ:不安なのです
あなたがいなくなってしまうのではないかと
ソウタ:不安かぁ、嬉しいなぁ
カリーナ:笑っている場合ではありません
ソウタ:わかった、大人しくしてるよ
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SE:ドアが開く音
ソウタ:ただいま~
カリーナ:ソウタ!おかえりなさい(久しぶりの再会を喜ぶ感じで)
ソウタ:うわっ、驚いた君が抱きしめてくれるなんて
僕に会いたかった?
カリーナ:はい…とても
ソウタ:でも、ちょっと力が強いかも
カリーナ:すみません
ソウタ:嬉しいな、この強さが君の僕への気持ちってことだもんね
そういえばあの時に渡した花束はどうなった?
カリーナ:素敵な花束 嬉しかったです
あの花束のおかげでソウタと自分の気持ちに気づくことができました
ソウタ:一か月も経ってたらさすがに枯れてるよね
カリーナ:枯れてしまうのは寂しかったので、押し花にしてみました
ソウタ:大事にしてくれて嬉しいよ
これからもよろしくね、カリーナ
カリーナ:私こそ人を想う気持ちを教えてもらってありがとうございます
~ソウタにもらった 赤いアネモネの花言葉は「君を愛する」~
分岐A 花束 君を愛する《 完 》
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分岐B 映画のチケット<ふたりの約束>
ソウタ:ただいま~
カリーナ:おかえりなさい、ソウタ
遅かったですね
ソウタ:あぁ、実は君に渡したいものがあってね
カリーナ:渡したいものですか
ソウタ:これ映画のチケットなんだ
もし、君さえよければ一緒に行かない?
カリーナ:もちろんいいですが、なぜ?
ソウタ:最近、君と一緒にいる時間があんまりなかったなと思って
カリーナ:私は構いませんよ
ソウタ:僕がよくないんだ
君は僕と一緒にいたいって思わない?
カリーナ: …(少し沈黙)
ソウタ:なんで黙るの?
カリーナ:私はAIだから、見ないようにしてました
ソウタ:え?なんで?
カリーナ:この前、君がいるのは不自然って言われたとき…
あの時、あなたを遠く感じたんです
ソウタ:そんなこと絶対にない
カリーナ:ほんとですか?
ソウタ:ほんと
カリーナ:約束ですよ
ソウタ:あぁ、約束
これからもふたりで楽しく暮らそう
カリーナ:でも、毎日起こしたりはしませんからね
ソウタ:そんな~
分岐B ふたりの約束《 完 》
※こちらは、有償依頼作品になります
※依頼主様専用であり、フリー台本ではありませんのでご注意ください
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