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【声劇】我が家の新定番



息子「ただいま〜」

母「おかえり〜、塾 お疲れ様」

息子「あ〜、お腹すいた。今日のご飯なに?」

母「今日のご飯はね、
昨日食べたいって言ってた唐揚げです」

息子「唐揚げ マジ?やった!」

母「準備しておくから先にお風呂入っておいで」

息子「はーい」

母「靴下裏返ったままにしないで、
直してから洗濯機に入れてね〜」

息子「おっけ」

母「ほんとか〜?頼むよ〜?」

息子「はーい」

《少し間をあける》 5秒ほど


息子「ふぅ、やっぱお風呂はいいね
めちゃくちゃ気持ちよかった」

母「ほんとに!そりゃよかった
それはそうとお兄さん?お願いだから上着て?」

息子「え〜、だってさお風呂上がりは暑いし」

母「一応言うけど、君そのまんまでいたら
絶対風邪ひくよ?」

息子「ひかないよ、大丈夫だって」

母「いーや、絶対ひく
お母さんには分かる
お兄ちゃん昔からそうだもん」

母「運動会とか文化祭の少し前に
絶対風邪ひくじゃん」

息子「あっ...」

母「ほら!当たってるから
なんも言えないでしょ!」
「今年の夏休みも友達と遊びに行くんでしょ?」

息子「うん、そのつもり」

母「それじゃ、バスタオルだけじゃなくて
Tシャツもちゃんと着て下さい
わかりましたか〜?」

息子「はーい」

母「もっと大きな声で!」

息子「は〜い」

母「もっとハキハキと!」

息子「はい!」

母「よろしい
それでは今晩のメイン 唐揚げです
どうぞごゆっくりお召し上がり下さいませ」

息子「え、急になに?どうしたの
そのキャラは」

母「いいから、お母さんのことは気にしないで」

息子「いやいや、さすがに気にしないでは無理でしょ」

母「いいからいいから」

息子「あぁ、そういう感じね?
まぁいいや、いただきます」

母「どうぞ」

息子「うん、美味い!」
「今日は塩唐揚げにしたんだね」

母「そう!」
「いつもにんにく醤油だと面白くないかなと思って塩麹に漬けてみたの」

息子「これ良い!これからうちの献立の新定番にしよう」

母「え!そんなに気に入ってくれた〜?
嬉しいな〜、ありがとう」

息子「ねぇねぇ、母さん」

母「なに?どしたの〜?珍しいじゃん」
「あっ!わかった!」
「もしかして好きな人の話?」

息子「なんでそうなるんだよ、違うよ!」
「この唐揚げ 明日のお弁当に入れてくれないかなって」

母「な〜んだ、お弁当の話か」

息子「なんで落ち込んでるんだよ」

母「だってさ、お兄ちゃん高校生になったんだし
キラキラした話の1つや2つや3つや4つ
聞きたいじゃん?」

息子「え、4つ?多くない?」
「それに俺、絶対母さんには秘密にするから」

母「えー、なんでよー」

息子「絶対いろいろ聞いてくるだろ?」

母「それがいいんでしょ?」

息子「嫌だよ」

母「あーぁ、お母さん寂しいなぁ
しくしく(泣き真似)」

息子「その顔 寂しいのは絶対嘘だろ」

母「嘘じゃありません」

息子「俺は何がなんでも教えないから」

母「大丈夫、任せて!」
「お母さん絶対気づくから」

息子「そっか、わかったよ」
「ご馳走でした 今日も美味しかった」
「勉強もあるし、部屋行くよ?」

母「え?もう部屋行くの?」

息子「うん、明日の予習しなくちゃ」

母「わかった」
「それじゃ、明日は唐揚げ弁当でいいのね?」

息子「うん、よろしくお願いします」

母「了解、お勉強 頑張って!」
「後でデザート 上に持っていくから」

息子「うん、わかった」
「ありがとう 母さん」

《 完 》

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