ISOランニング vol.14 ~ランニングフォームの改善~

はじめに

ここに述べる内容は根拠の乏しい主観的な意見になります。
インターネットから得た知識を組み合わせ、また身近なランナーから得た客観的データを主観的に分析したものになります。
私自身の走力向上に大きく貢献していますが、万人に当てはまるものではないとも思います。
どなたかの参考になれば幸いです。
よろしければ最後までお読みください。

現状把握 ~ランニングフォームの動画分析~

今回のフォーム分析は、私自身ではなくラン仲間のフォームを分析したものになります。現時点での私自身の課題と異なりますが、意識する点は同じだったため私にとっても非常に意義ある時間となりました。

今回ピックアップしたいのは、「遊脚が後方に流れる」です。
動画からの情報とご本人の話から、地面を蹴り上げるような動作はしていないと思いましたので、シンプルに脚が流れることを対象に話を進めていきます。

写真があると分かりやすいのですが、そこまで準備できませんでした。
後日、撮影ができればアップしたいと考えています。

課題解決へのアプローチ方法

まず、どうして「遊脚が後方に流れる」のか?

ランニングという動作は歩く動作と異なり、片方の脚は常に地面から離れた状態になります。
誰でもこの当たり前のことを実践しているのですが、この動作をどのようなイメージで行うかが重要な点だと考えます。
片方の脚だけが地面についている時の私のイメージはこんな感じです。

『遊脚の膝が着地した方の膝に並んでいる』

地面に着地した瞬間のランニングフォームはどのような形になっていますか?
もちろんイメージと実際は異なりますが、どのようなイメージで着地の瞬間を迎えるかが重要だと考えています。

YouTubeでは多くのランニング関連動画を見ることができます。
様々なレベル、世代、性別、体格のランナーのランニングフォームを繰り返し見て、フォームがきれいだと思うランナーの共通点に気づきました。
それは、『次の一歩の準備ができている』です。

今回の課題である「遊脚が後方に流れる」とは、
≪遊脚の≫次の一歩の準備が遅いため、『足(遊脚)が後ろに残っている状態』と言い換えることができます。
つまり、今回改善したいのは、ランニング動作の開始点の認識を改め、『着地した直後に遊脚をあるべき場所まで運ぶ』ということになります。
私は、『遊脚が「あるべき場所にない状態」を「足が流れる」と表現する』と解釈しています。

具体的な方法

ここまでもかなり主観的な話ではありましたが、ここからもっと主観的な話になります。
まず、ランニング動作の開始点とはいつなのかという話ですが。
人によって解釈は異なると思いますが、
『両足が地面から離れて体が空中にあり、間もなく前の足が地面に着地する直前』を開始と定義し、話を進めます。

一つ目の重要ポイントは、着地の準備をすると同時に『遊脚を引き上げる準備』をすることです。
着地した後に遊脚を引き上げる意識では遅いのです。

遊脚を引き上げる準備』が遅れるとどのような悪影響があるのか?
私は、この準備をすることで『着地した瞬間に発生する反発に乗ることができる』と考えています。
海でボートや浮き輪に乗る際に波が押し寄せるタイミングに合わせて、同じ方向に進めば少ない力でより遠くまで進むことができるように、ランニングもタイミングよく反発に乗ることができればより少ない力で前に進むことができます。
しかし、波に乗るタイミングを逃すとその力を利用できないのと同じで、反発もタイミングを合わせなければその力を十分に利用することができません。
だから、準備が大切なのです。

遊脚を引き上げる動作と引き上げるタイミングを覚えるためのトレーニングとして、次の3つをおススメします。

①ランニングドリル(もも上げ、アンクリング、ストレートレッグ)
②バウンディング
③スロージョギング

それぞれのやり方については、専門家の動画がネット上にあふれているので、見たいものを選んで参考にしてください。

①ランニングドリル

もも上げとアンクリングは、着地する足の足首関節と膝関節をできるだけ固定して着地するための練習と遊脚の引き上げに必要な筋力の補強を目的としています。交互に脚を上げ下げするこのドリルは、まさに『遊脚を引き上げる動作』を正しく行うための反復練習です。脚を動かすスピードはゆっくりでもいいのですが、接地時間を短くするよう心掛けてください。

『遊脚を引き上げるタイミング』を覚える練習としてストレートレッグを推奨します。タイミングが悪いとこのドリルはうまくできないので、できるようになった=反発に乗るタイミングを掴んだと考えられます。 

②バウンディング

ランニングドリルで個別の動作を練習した次のステップになります。
バウンディングで一番重視するのは、一歩を大きくすることではなく、
『遊脚を引き上げるスピードを速くする』ことです。
一歩は小さくてもいいので、着地した瞬間に遊脚の膝が着地した足の膝に並ぶくらい素早く引き上げましょう。
着地する直前に遊脚の引き上げを開始するイメージです。
両膝が並んだ以降は、既に次の一歩の準備が開始します。
なので、ピッチを速くしすぎると準備が追いつかないので確実にできるピッチまで落として実施してください。

③スロージョギング

最後に、①、②で反復練習した動作をランニングに落とし込みます。
バウンディングと意識する点は変わりませんが、一つ一つの動作を大げさに行うバウンディングよりも実践的な練習になります。
習得した動作が確実に行えるペースで反復練習します。
あえて『スロー』ジョギングとしたのは、ペースは一切気にしなくてもよいという理由です。
このトレーニングの目的は、常に『次の一歩の準備ができている』状態で走り続けることだからです。
できるようになればピッチを上げたり、ストライドを広げたりして、より実践に近い走りにするのも効果的だと思います。

まとめ

紹介した3つのトレーニングを繰り返すことで『次の一歩の準備をする』ことが特別なことではなくなると思います。
次の一歩を遅れずに準備することができれば、「遊脚が後方に流れる」ことがなくなり、自然と重心移動が前にスムーズに移動するようになります。
さらに、それと同時に着地した脚への乗り込みも強化され、より反発を生みやすいランニングフォームになることが期待されます。

今回、「乗り込み」に焦点を当てなった理由は、洞爺湖マラソンで好走したラン仲間の影響です。
このラン仲間の好走の要因を考えた時、200spm×1.1m(推測)という超ピッチ型、かつイーブンペースで走り切ることから、この方は脚の回転方法がとても上手で、生み出した反発を最大限生かす走り方が身についているからエネルギーロスが少ないのだろうと考えました。
目標とするレースやタイムによって課題へのアプローチは変わりますが、今回は相談してくださったラン仲間の年齢、性別、走力、エンターテイメント性などを考慮し、その方に合うトレーニング方法を考えました。
ただ、誰もがやって損はないトレーニングであることは間違いありません。私自身も日頃の定番メニューとして取り入れているものになります。

文書化したものと、実際に私が実践しているものとが異なる場合もあるかもしれません。
また、気づいた修正点があれば更新していきたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
質問や疑問などありましたらコメント頂ければ嬉しいです。

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