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同調率99%の少女1~13

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那珂が主人公のオリジナル小説。 鎮守府Aの物語 1~13巻分まで
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2017年2月の記事一覧

同調率99%の少女(13) :まとめ

--- 6 まとめ  川内たちが出て行った後の執務室、那珂は秘書艦席に座り、カリキュラム調整の作業を再開していた。すでに17時を回っている。那珂はさきほどの川内と神通の運動神経の違いを頭に浮かべていた。ハッキリ言って全然違う。凄まじく違う。  次に提督が言っていたことを反芻する。  艤装は腕力や俊敏性は増すが、基礎体力や持久力は増えない。艤装を装備して同調すれば大抵の作業はその超絶パワーアップした身体能力でもってラクラクこなせる。それは那珂自身、これまで経験ですでにわか

同調率99%の少女(13) :基本訓練(導入)

--- 5 基本訓練(導入)  昼食が終わって那珂たちは本館へ帰ってきた後、それぞれの作業の続きをした。那珂は訓練のカリキュラムの調整の続きを、川内と神通はカリキュラムの中の座学たる"一般教養"と"艤装装着者概要"を、教科書を使っての独学を再開した。  二人は那珂と提督から、教科書を繰り返し読めと指示を受けたため、一旦その本をコピーしにコンビニに出かけ、必要と思われるページをコピーしたのち、二人で分けて読書を再開した。原本は川内の強い勧めにより、神通が持ち帰ることとなった

同調率99%の少女(13) :幕間:将来

--- 4 幕間:将来  那珂たち3人を連れた提督は近くの居酒屋に連れて行った。まだお昼の定食メニューは続いている時間だ。4人は店に入り座敷席に案内された後、それぞれ好みのメニューを頼み待つことにした。  冷水をコクッと口にした後、那珂が喋り始めた。 「提督はこの店よく来るの?」 「あぁ。お昼もよく使うし、夜もたまに明石さんたちと……って何言わすんだ。」 「自分で言ったんじゃん!へぇ~明石さんたちとここでよろしくしちゃうんだぁ~」  わざとらしくニヤケ顔で提督を茶

同調率99%の少女(13) :訓練に向けて

--- 3 訓練に向けて  翌日火曜日、夏休み初日となって気分が一新された那美恵は流留と幸に連絡を取り、今日は鎮守府へ行くと伝えた。 「おはー!今日はあたし朝から鎮守府行くよ。二人はだいじょーぶ?」  すぐに流留と幸から返信が来た。 「おはようございます!あたしも朝から行けますよ~」 「おはようございます。私もこれから出発します。どこかで待ち合わせでもしますか?」 「それじゃー、○○駅の改札出たとこにしよ?10時半でいいかな?」 「OKです。」 「はい。了解い