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同調率99%の少女1~13

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那珂が主人公のオリジナル小説。 鎮守府Aの物語 1~13巻分まで
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2015年10月の記事一覧

同調率99%の少女(5) : 見学(序)

--- 2 見学(序)  鎮守府の表門に到着した一行。ところどころ工事中のため、土曜日にもかかわらず建設会社の社員や大工らが作業をしている。那美恵と時雨、夕音は挨拶をして工事現場の間を通り抜けて、通用口を通って三千花らを本館へと案内した。  那美恵と時雨、夕音は本館の玄関に沿い、三千花らと向かい合うように立った。 「「「ようこそ、鎮守府Aへ!」」」  出迎えされた形になった三千花らは様々な反応を示した。 「へぇ。ここが鎮守府ってところなのね。思ったより大きそう。」

同調率99%の少女(5) : 見学当日

--- 1 見学当日  土曜日、午前の授業が終わり生徒会室に集まった那美恵たち4人は、生徒会備品のタブレット端末やデジカメ等を持ち早速鎮守府へ向けて学校を後にした。  学校のある町の駅から電車に乗り、ゆられること数分、となり町の駅で降りる4人。駅で降りて改札を抜けると、見覚えのある顔が向かいのコンビニの前にいた。それは駆逐艦時雨担当の御城時雨(ごじょうしぐれ)だ。 「あ、時雨ちゃーん!」 「那珂さん、こんにちは。あ、そちらは……」  那美恵は駆けて行って時雨の手を掴