コンデジ存亡の戦い
Canonの「SX400IS」を売却しました。
…どうも合わないのです。
コンデジなら、やはりポケットに入らなきゃいけない。
ポケットからスッと取り出して、電源をONにするとレンズが飛び出ながら、レンズバリアが開き、撮影準備が整う。
このスムーズさは、まるで居合の抜刀のようで、思考が切れぬ暇を与えず、被写体に向かい合えるのです。
被写体に出会ったときには、瞬時にフレーミングもピントも完了していたい。
私が撮影の殆どをプログラムモードで行うのは、撮影の初動に雑事を出来るだけ入れたくないからです。
出来る限り間違いなく、撮影の一連の動作を完了させたい。
その道具としてコンデジというものは、一振りの日本刀に近い。
スタイルからして、無駄なくスリムで完結している事が、私には非常に大事な事なのです。
…そのコンデジが今、絶滅の過程にあります。
その理由は言うまでもなく「新機種が出ないこと」にあります。
日本メーカが新製品を殆ど出さないのは、コスト面からいって苦しいという事なのでしょう。
それは分かりますが、例えば日本刀が在る限り鍛冶が必要なように、コンデジを作る技術者も、単なる庶民のカメラという見地から脱却して、新たに魅力的な製品を世に送り出して行って欲しいと切に願うのです。
コンデジにはその資格が有ると思います。
このまま新製品が出てこなければ、市場は中古品だけとなって、修理も部品生産もままならぬまま、やがてコンパクトデジカメという分野そのものが消えるでしょう。
これは由々しき問題です。
私のように、コンデジのスナップを主戦場としている者にとっては「武器なくして戦え」と言うのと同じです。
これからどう動いていくかは不明ですが、メーカーが新たな機種を発表してくれるのを待つしかありません。
新品のカメラを長く使い続けていく他無いのです。
SONYやCanon、そしてRICOHには特に頑張って欲しいものです。
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