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鳥と人と

「ウッド・ノート」(小山田いく 著)という漫画があります。
おそらくは漫画史上初(世界中探しても)の「バードウォッチングを題材にした作品」だと思います。

小山田いく作品は様々見てきましたが、週刊でリアルに見てきた作品は2つしかありません。
その一つが「ウッド・ノート」です。

元々自然が好きで、動物が好きなので、それですぐに…というわけではなく、鳥見歴はそう長くありません。
短いトレッキングで「双眼鏡で鳥が見れたらな」という思い付きが始まりでした。
そして紆余曲折あって(望遠レンズ買うとか…高い…)現在は本当にウォッチだけです。

鳥を見始めて思うのは、鳥という生き物の「不思議」です。
世界中には様々な動物、生き物がいるわけですが、鳥以上に不思議な存在で、身近に見られる生き物は無いと思うのです。
身近な反面、様々な特徴を有し、非常に個性的でもあります。
…飛ぶのが得意な鳥、歩くのが好きな鳥、水に潜れる鳥…細かな特徴を言ったらきりがないくらいです。
その一方で「小鳥」というカテゴリーにまとめてしまう人の何と多いことか。
「小さい鳥はみんな雀だよ」という言葉に苦笑したこともありますね。

しかし一度注視し始めれば、その多様さに驚かされます。
ヒヨドリのなんという柔軟さ。
エナガの活発な愛らしさ。
モズの小さくても凛とした佇まい。
…姿や声や、その行動は、強く見た人を感動させます。

そして、鳥はみな短命でもあります。
空を飛ぶということは、それだけの無理を抱えているということでもあります。
骨は中空ですし、羽の軸も中空です。
必要最小限の筋肉しか備えていません。
飛ぶ直前にはよく糞をしますが、これも軽量化の為です。

自由に生きる代償として、短命でもあるということです。
日本人にとって身近な鳥である雀さえ、実は平均寿命がよくわかっていません。
確認が難しいのもありますが、自然の驚異の中で生き延びていくことが困難であり「そこそこ死んでしまう」からです。

それを憐れと見る向きもあるでしょう。
でも私は寧ろ、その生き様に憧憬を抱きます。
短くも自由が良い…それがきっと、私が鳥を見続ける理由なのだと思います。

モズが姿を見せ始め、ヤマガラもやってきました。
白鳥の越冬地も地元にあります。
そこでシギの姿も見ました。
どうしても一度見てみたいのが「ベニマシコ」。
小さな赤い鳥です。
毎年目撃地に出掛けてはみますが…会えていません。
とりあえず、モズの写真を。
ヘッダの鳥は「イカル」です。

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