熱気球(バルーン)について
長野県佐久市で五日(午前のみ)まで
「バルーンフェスティバル」が行われています。
熱気球の仕組み等については、ご存じ無い方も多くて、なんとなくこうなんだろう、というケースが多いようです。
そこから危険なんじゃないか、落ちるんじゃないか?という誤解も生まれやすいので、少し書いておこうかと思います。
原理そのものは単純です。
暖かい空気を、バーナーを使うことで発生させ、それをバルーン内に供給し続けると上昇できます。
下降するときは、通常はバーナーを消すことで自然と空気が冷え、降下します。
また、バルーンの天辺辺りにはバルブがあって、そこから空気を排出することで、急速に高度を落とすことも出来ます。
よく誤解されるのは「風任せの乗り物」というものです。
熱気球には所謂「舵」は有りません。
しかし行き先は決めることが出来ます。
どうやって行うかというと「風を読む」のです。
風というのは、高度によって吹く方向と強さが違います。
地上近くだと、地上の温度によって気流が影響を受けます。
上空になると、今度は気圧変化による気流の影響が強くなってきます。
高度を変化させることで、気球は行く先を決めて行くのです。
風に任せるのじゃなく、風を使うのです。
そのための知識をパイロットは持っていて、気球を操るのです。
毎年佐久市他、数ヵ所の会場で行われるバルーン競技は、その技術を競う戦いです。
競技の数十分前には、まず競技が可能かの話し合いが行われます。
天候などを風船を飛ばし観測しながら決定します。
競技方法は複数ありますが、離陸ポイントと標的の的になる地点を決め、そこにいかに近く「マーカー」という重りのついた布を投げ込めるかを競います。
競技方法によって離陸ポイントが一定の場合もあれば、それぞれ異なる場合もあります。
ターゲットは通常一ヶ所です。
競技そのものは、一見のんびりしたものに見えますが、なかなかにエキサイティングです。
バルーンは案外と大きなものですが、上空から滑るように下降しながらのマーカー投下は迫力がありますし、地上スレスレまで下降しての投下は、見ている方もワクワクします。
YouTubeなどに動画がありますから、見てみると印象も大きく変わるはずです。
でも、実際に会場で見ると病み付きになってしまうかも。
私はまさに、その患者だったりしますw。
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