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パノラマ写真、好きですか?

フィルムカメラの時代、カメラ名の最後に
「…PANORAMA」とか「…P」とか付くものがありました。
いわゆる「パノラマ写真も撮れますよ」カメラなのですが…これ「なんちゃってパノラマ」なんです。

フィルムの上下をマスクしただけのモノ。
画角がそもそもパノラマじゃないんです。
プリントするときに細長いだけ、っていう(笑)。

MINOLTAがまだバリバリでカメラを作っていた頃「P's」というコンパクトカメラが在りました。
当時でもとても珍しかった、パノラマ専用機です。
これが好きで、よく持ち出したものです。
ただ正直、写りはイマイチだし、何と言っても集合写真を撮ると「上下方向が縮む」ように写るので、周りには不評でしたが。

フィルムカメラで「キチンとした」パノラマ写真を撮るには、専用のカメラが要ります。
方式は幾通りかあります。
その中でも「パノンカメラ」という機種が私は好きです。
これはレンズ自体が横に移動しながらフィルムに露光するカメラで、現在のデジカメの「スイングパノラマモード」と似ています。

画面が強く湾曲しますが、画角がとても広いのがパノラマらしいです。
高価だし、目的が限定されるので憧れだけではありましたが…デジカメのパノラマモードが使えるようになったので
(最初はあまり良い画像は得られなかったですが…)
今はこれで満足しています。

パノラマモードは使いようで、超広角レンズのような使い方も出来ます。
縦方向にも使えるのがキモで

カメラ横位置での縦方向スイング

…このように巨大仏を縦長に、かつ、歪みを抑えて撮る事が可能です。

超広角レンズも良いですが、基本裾広がり先すぼみになってしまうので、構図が限定されやすいのが欠点でしょう。
パノラマ機能を短め…小さなスイングで使うと、シフトレンズと似た効果が得られるのです。

ただし広く撮れるのは良いですが、実際と印象が大きく異なる場合も多いので注意です。

これは中之嶽神社駐車場からの妙義山ですが、実際はぐるっと見回すような巨大なものです。
写真だけ見ると岩山みたいですが、実際は複数の岩の峰が聳えている山々なのです。
こういう写真をガイドブックやサイトに載せると誤解されやすいですね。

センサーがCCDからCMOSに変更になって良かったことのひとつが、スイングパノラマという機能が実現可能になったことです。
これからもドンドン使いこなして行きたいと思います。







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