Paul Verlaine (1844-1896), Résignation (1866)
(薄井歳和の訳を参考にした。)
ヴェルレーヌの第1詩集『土星人詩集』Poèmes saturniens で、2つの序詩に続く「憂鬱」Melancholia という章の最初におかれた詩です。伝統的な4行・4行・3行・3行のソネ(十四行詩)をひっくり返した sonnet renversé という詩形で書かれています。
1行目のコ・イ・ヌールはインドで発見された巨大なダイヤモンドです。
3行目のヘリオガバルスとサルダナパロスは、それぞれローマ帝国の皇帝と伝説上のアッシリアの王で、ともに奢侈と放縦に耽ったことで知られています。