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Vol.4 Lambda School

今日は” Income share agreement(ISA)”を取り上げたいと思います。

ISAとは、学生と学校間での契約を意味します。普通、学生は授業を受ける前に受講料を支払いますが、ISAでは、大学側がを学生に教育資金を貸し、学生は卒業後、職を得てから自分の給与の数%分を学校に支払います。

学生は在学中に授業料を払うためにアルバイトをする必要がなく、学業に専念できると言うメリットがあります。

実際、ニューヨーク連邦準備銀行によると、2017年にアメリカ国内で学生ローンを抱えた人は約5000万人もいるらしく、中高年になってもローンを返済できず、利子だけが膨らんでいく事が社会問題となっています。

この社会課題を解決するかもしれないのが、今日ご紹介するLambda Schoolです。

同サービスは、授業料後払いのオンラインによるweb開発者とデータサイエンティスト養成学校です。授業料3万ドルの支払いはISAを採用しているため、学生が学校を卒業後、最低5万ドルを稼ぐ職についてから支払いが開始されます。収入が5万ドル以下の場合は支払いが発生しません。

素晴らしいサービスですが、とはいえ課題もありそうです。

同社が売上を得るためには、学生がきちんと卒業してくれるのと同時に職を得てくれるまでは、売上を回収できないモデルとなるため、この仕組みをリスクと感じる人もいます。

同社によると、オンライン受講後に15%は脱落すると言う数字も出ているので、成功のためには、いかに効率よく多くの学生を集めて、学びやすい環境とコンテンツを提供し、就職先までサポート出来るかどうかにかかっていそうです。

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◉会社名(設立年/拠点)
Lambda School (2017年/SF)

◉創業者
Austen Allred,  Ben Nelson

◉サービス名
lambdaschoolonline, lambdaschool

◉サービス内容
授業料後払いのオンラインによるweb開発者とデータサイエンティスト養成学校。授業料3万ドルの支払いはISAを採用しているため、学生が学校を卒業後、最低5万ドルを稼ぐ職についてから支払いが開始される。収入が5万ドル以下の場合は支払いは発生しない。

◉実績
現在3000名の在籍。受講をしても全体の15%は離脱が起きている。
卒業生の就職先は以下の通り。(同社のWEBより)

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◉ステージ
シリーズC

◉資金調達額
シリーズC:7400万ドル
総額:1億5000万ドル
評価額:1億5000万ドル以上

◉調達元(太字がリード)
GigafundTandem CapitalY Combinator

◉分類
Education, Higher Education, Software, Software Engineering

◉ニュースソース
https://techcrunch.com/2020/08/21/lambda-school-raises-74m-for-its-virtual-coding-school-where-you-pay-tuition-only-after-you-get-a-job/


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