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渦巻き侵食

家に渦巻き模様が増えていく。サブジュゲイターのせいである。
いや、半分はディスカバリーか。とにかく渦巻きバイオニンジャのせいで、渦巻きをつい買ってしまう。とくに唐草が多い。

たとえば……

・唐草ふろしき(緑)
骨董市で500円で買った。元は緑色だったと思われるが、経年変化で緑と灰色のまだらになっている。これ1枚でサブジュゲイターとディスカバリーの両方が楽しめるお得な品だ。買ってすぐ洗ったが、1辺が2mほどもあって干すのが大変だった。肌触りが良い。

・唐草ふろしき(白)
実家の布置き場から出てきた。白地に黒の唐草模様。部屋の散らかった部分をカバーしたり、物を撮影するときの下敷きに使っている。

・唐草パジャマ
スーパーで黒地に白抜き唐草の布が投げ売りされていたので、母に頼んで作ってもらった。上着は普通にシャツとして着ている。ズボンもときどき外にはいていく。洗濯する直前に脱ぎ、乾いたらまたすぐに着る。こうやって毎日着ていたら白い部分が灰色になってしまったが、これはこれでアンティークっぽく見えるらしく誰も気が付かない。あまりに気に入ったので日暮里で同じ布を10メートル買って、もう2セット作ってもらった。いくつもあるので、棚から取り出すときにどこからどこまでが1枚かわからなくなる。

・唐草マスク
パジャマの余った布でマスクも作ってくれた。これも外出の際は毎回つけている。しょっちゅう使うせいか、今日見た夢でこのマスクを使いすぎて裏のガーゼが剥がれるという惨事が起きた。

・渦巻き手ぬぐい
何種類かある。いつの間にかどんどん増殖する。

・渦巻きの布、紙
見れば買ってしまう。いつの間にかどんどん増殖する。金緑は貴重なので見かけたら迷いなく買う(予算の範囲内で)。

・唐草パンツ
下着ではない。300円で買った灰色のカーゴパンツに黒い絵の具で唐草模様を描いただけ。平面に描くのと違ってバランスが難しいのと、表が乾くまで裏には描けないので、思ったよりも時間がかかった。HMCで好評だったが、なぜかとてつもなく重くて腰がくたびれるので普段はほとんど着用していない。サイズが合ってないんだろうな……たぶんあれは実際ディスカバリーが着たらぴったりだろうと思う。

・唐草スケスケシャツ
古着屋で購入。1000円。黒をバックに蛍光グリーンの唐草が乱れ舞うすばらしいデザイン。布がスケスケなので下にシャツを着ないと大変なことになってしまう。渦巻きじゃなきゃこんな機能性の低い服は買わん。Twitterに上げたら「CEOだ」といってたくさんRTされた。みんなCEOが大好きなんだね!

・唐草の着物
灰色に黒の唐草、驚くべきディスカバみ。しかも500円!とても安上がりなニンジャセッション!しかも非常に軽く、着心地がものすごくサラッとして気持ちがいい。これは紬じゃないだろうか。どうしてこんなに安いのか。
他にも唐草の着物や帯はいくつも持っている。そのまま着たり、ほどいてサブちゃん的なアイテムを作る予定……だが、なかなか手を付けられていない。早くメンポとか作りたい。

・唐草ティーカップ&ソーサーセット
エグゼクティブごっこをしようと思って買った。たしか400円。フリーマーケットなので安い。とてもかわいい。壊すのが怖くて使っていない。

・唐草おちょこ
酒なんか飲まないが渦巻きというだけで買った。400円。

・ディスカバリーじみたレンゲ
陶器製。色がとてもディスカバリー。やはり壊すのが怖くて使っていないが、どれも持っているだけで満足なので買ってよかったと思う。

・渦巻き陶器
何に使うかよくわからない渦巻き型の小さな入れ物。500円。ふたがついている。使い道の説明を受けたはずだが忘れたので覚えていない。買うか迷って店の前を3往復した後、結局買った。モグラのフィギュアと一緒に飾ってある。骨董市は渦巻きの宝庫だ。

・渦巻き写真立て
都立家政のブックマートで買った。300円。深緑の革に金箔押しでかなり高級感がある。絵がうまくなったらサトルを描いて飾るつもりだ。

・渦巻きタイピン
偶然立ち寄ったリサイクルショップで購入。値段は忘れたがおそろしく安かった。着脱しようとするとたまに指を挟んでくるので油断ならない。

・渦巻きカフス
青緑色のヴェネツィアングラスの素敵なカフス。これはサブジュゲイターではなく、まだ忍殺を知らない頃にギアッチョっぽいと思って買った。日本の猫とイタリアの猫がつながった瞬間である。

・渦巻きネクタイ
クリスチャンディオールかなんかの金緑渦巻きシルク100%ネクタイ。1000円。これ1本であなたもCEOになれる。

・アンモナイト
サブジュゲイターではないが、渦巻きなので一応紹介する。アンモライトもあり、キラキラと七色に輝いてきれいだ。泡は出ない。

・渦巻きクッキー
お祭りで買った。おいしい。

・うずまきかりんとう
北海道銘菓。これもおいしい。素朴な味で、食べ始めるとやめられなくなる。

高級な品もあるが、どれもフリーマーケットやリサイクルショップで安く買ったものばかりだ。根気よく探せばけっこう渦巻きはあるものだとわかった。

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渦巻きの探し方

渦巻きアンテナを張っておけば、きっと見つかる。前には見えなかった渦巻きが数百m先からでも見えてくる。100均はいつでもチェックすべきだ。画材店によく行くなら、用紙のほか、mtのような新デザインが定期的に出るような商品に目をつけておく。手芸店にもたまに渦巻き布がある。東京であれば日暮里の「トマト」、新宿の「オカダヤ」は変わった柄の布が多くおすすめだ。渦巻き以外にもたくさんの個性的で素敵な布があり、何に使うか決めていないのについ買ってしまうので気をつけよう。海外の布を主に扱う店はレア渦巻き遭遇率が高い。
メルカリなどのフリマアプリにもかなりの渦巻きが眠っている。が、商品の説明が「ほとんど使ってません!」「即購入OKです(^^)/」だけのやつがザラにいる白亜紀なので、わざわざ「渦巻き」「唐草」とか書いていないことも多く、検索しても出てこない。そんなときはとにかく根性である。CEOっぽいネクタイがほしければ「緑 ネクタイ」ではなく「ネクタイ」で検索して全部見るぐらいの気合が要求される。検索オプションで「新品、未使用」のチェックを外すと業者よけになる。

アンティーク着物は伝統柄ということで唐草がときどきあり、狙い目だ。毎年12月と1月に開催される「世田谷ボロ市」では、1枚500円とか3枚1000円で買えることもある(時間帯によっては100密ぐらい混むので今年は開催されるのか心配だが……)。
ちょっと前はセリアで猫の唐草てぬぐいが売っていた。もちろん買った。サブちゃん人形を持ち運ぶ用の箱に敷いている。108円(当時の価格)で渦巻き!緑のほか、白地に紺色のものもあった。灰色に染めたらディスカバリーになるだろうかと思ってお茶&鉄媒染で染めてみたら雑巾みたいになってしまった。布が安物なので煮崩れしてしまったようだ。何に使おうか。
ディスカバリー色の靴下も旅先のイオンかどこかで見た。買おうか迷って、短いソックスは使わないしなぁ……とやめたことを今も後悔している。割引品で280円なんだから買えばよかったな。

意外に見つからないのがマスキングテープ。あんなに多種多様な柄があるのに唐草模様は見たことがない。ネット販売で探せば売っているのかもしれないが、聞いたこともないメーカーの製品はすぐ剥がれたりボロボロに破けたりするので、できればmtが出してくれないかなーと待っている。
渦巻きトランクスもほしい。ももひきなら売っていたが柴犬が描いてあるのでやめた。猫なら買っていたかもしれない。ボクサーブリーフは……うーん、渦巻きが股間に密着するのもあれだな……サブちゃんは持ってそう。

あちこち探してもさすがに渦巻きスーツは売っていない。あんな変な服を着るのはサブジュゲイターかお笑い芸人しかいないからだろう。

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実はサブジュゲイターの装束は「奇怪な渦巻き模様」、ディスカバリーも単に「渦巻き模様」で、唐草とは言っていない。だが、多くの人が当たり前に唐草模様だと思っているのでもう唐草でいいと思う。
もちろん唐草じゃない渦巻きでもいい。高級ブランドのスカーフみたいな渦巻き、レモンの輪切り渦巻き、これを見つめるとあーら不思議動いて見えます渦巻きなどなど……

しかしディスカバリーの装束の「石灰色」って、「せっかい」なのか「いしばい」なのかわからないな……(原語だと何て書いてあるんだろう?) 前者は白に近い灰色、後者はスレートグレーだ。画像検索するとありとあらゆる灰色が出てくる。どうとも取れるので好きな色を選んでよい。

近頃は渦巻きだけでなくエメラルドとモグラが侵食を始めた。エメラルド色の画材、モグラの書籍などがじわじわと増えていく。部屋の壁には「品質は後でまず納期」「バイオニンジャこれが大好き」のショドー。そろそろ上級研究員になれるかもしれない。

フルツとか医学書とか買います